「今の仕事がもっと楽にならないだろうか」「売上アップとコスト削減をはかりたい」
……どの会社員も経営者も、常に考えていることではないでしょうか。
双方の願いを叶える有効な手段が「業務改善による業務効率化」です。言葉では簡単ですが、なかなかうまく業務改善が進まない、どう取り組めばよいかわからない、などの悩みを抱えている方も多いと思います。
アクシアでも、何度も業務効率化のトライ&エラーを繰り返してきました。その結果、残業ゼロ、有休消化率100%を実現できるまでになりました。
そこでこの記事では、弊社で行った業務改善のアイデア事例を紹介します。業務改善に関する、以下の情報をまとめました。
- 業務改善を行うとどのような効果が期待されるか
- どのようなステップを踏んで業務改善を行えば良いのか
- ITツールを利用した業務改善
- 業務改善を行う際の注意点
業務改善を行う際のヒントになりましたら幸いです。
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業務改善を行うと何が起こる?
業務改善とは、ひとつひとつの業務工程を継続的に見直して改善をすることで、業務効率化をはかることです。業務改善を行うことで期待される効果は、大きく2種類に分かれます。
- 仕事のスピードがあがる
- 仕事の質があがる
業務改善を行い、単純作業を自動化することで手作業(人力)で行っていた作業時間が省け、浮いた時間を別のことに使うことができます。
また、手作業(人力)で行っていた作業が自動化されることで、作業時のミスが減り仕事の質が向上します。
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どのような業務改善を行えばいいのか
アクシアでは、業務改善は以下の4ステップで実行します。
- 仕事の見える化
- 仕事を無くす
- 仕事の自動化
- 仕事の標準化
詳しく見ていきましょう。
ステップ1:仕事の見える化
まずは現状把握です。業務で取り扱われている情報が共有されるようにし、その情報が見える化されるようにしましょう。
- 日々の情報共有をする(他の人からも見えるところでやりとりをする)
- 業務の流れを見える化する(フローチャート作成など)
- 業務の内容を見える化する(マニュアル作成など)
- タイムマネジメントを見える化する(業務にかかる時間はどれくらいかかっているか)
見える化ができていないと、正しい改善点を見つけることもできなくなってしまいます。例えば、「社内で進行しているプロジェクトの進捗状況が、特定の個人やチームに聞かないとわからない」という状態ですと、問題が発生している場合に正しい対策がとれず、改善につながってゆくことができません。
このようなことが起きないように、アクシアでは情報共有を習慣としています。コミュニケーションの際にはDMは使わずにオープンな場で行うようにしたり、頭の中にしかない情報はドキュメントや社内Wikiに記録する習慣が根付いています。
見える化を実現するための道具として、最終的にはプロジェクト管理を行うITツールの導入が望ましいです。ツール導入のために、最初のうちの手段はExcel、スプレッドシートなどなんでもいいので状況把握を行えるようにしましょう。そのうえで、見える化を行うためのITツールの導入を検討しましょう。
プロジェクト管理ツールは「Backlog」や「Trello」などが有名です。アクシアでは自社開発した「生産性管理システム」を利用しています。
ステップ2:仕事を無くす
仕事を見える化した後は、社内の業務を一度棚卸しして、本当に必要な業務かどうかを吟味しましょう。
- 慣習的に実施している定例ミーティングやワークフローは何を目的にしていて、どのような成果をアウトプットしているのか?
- その業務は本当に必要なのか?
- その業務は他の業務と統合することで省略できないのか?
このように、「そもそもその業務は必要なのか?」という根本的な部分から検討してゆきます。そのうえで、必要のない仕事や無くても支障のない仕事は「無くす」決定をして、業務の無駄を削減します。
ステップ3:仕事の自動化
仕事を見える化して無駄な仕事を無くしたあとは、必要な業務が残っているはずです。見える化された情報をもとに時間がかかっている業務や、定型的な業務を探してゆきます。
その中で、自動化が可能な業務があれば抽出してゆきます。自動化が可能な業務が見つかった場合、どのようなツールを導入すれば自動化が実現可能なのかを検討します。
例えば、「請求書を作成するために複数の箇所からデータを拾い集めているが、情報を1か所に定型的なフォーマットで保存するようにすることで、請求書の自動作成が行えるようにならないか」など、社内の運用ルールを整備することとITツールの導入をセットで考えることも必要です。
全工程の自動化が難しい場合は部分的に自動化をするなど、作業を細かく分解して自動化の難易度を下げることも重要なポイントです。
この作業はITに詳しい人物が関与したほうが効率的・効果的に進むため、社内に担当者がいない場合、外部のシステムコンサルティングを受けることも選択肢の一つです。アクシアではシステムコンサルティングも実施しています。弊社のコンサルティングについて、詳しくは以下の記事で解説しています。
ステップ4:仕事の標準化
ステップ1〜3まで済ませ、どうしても自動化できない業務が残る場合は、その業務を分解して誰でもできる部分を見つけ出し、複数人で作業できるようにしてゆきましょう。
仕事が誰にでも同じようにできる状態にすることを、「標準化」といいます。標準化を行うには、業務を分解して他の人にも分けられる状態にすることが必要となります。
- 業務を分解する
- マニュアルを作る
- トレーニングを行い、その業務ができる人を増やす
上記のような対応を行い、複数人で仕事ができるようにしていきます。マニュアルを用意することで他の人にも業務ができるようになるだけではなく、個人個人のアウトプット(こなした仕事量や仕事の質など)がばらついてしまうのを抑えることができます。
例えばアクシアの場合は、通常は専門職であるエンジニアが担当する「システム設計」という業務があります。この業務をエンジニア1人で行うのではなく、設計業務のタスクを細かく分解して、他の人にできる作業は他の人にまかせます。
具体的には設計に必要な項目の洗い出しや画面レイアウトなどを、エンジニアの指示のもと、非エンジニアにたたき台として完成度60〜70%程度のものを作成してもらいます。そこから仕上げを専門職であるエンジニアが行い、完成させるといった具合です。
仕事を分解して標準化をすすめることで、特定の専門職のスケジュールが空かないと進行できなかったタスクの業務負荷が分散され、全体としての生産性が向上することがあります。
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IT技術を活用することによってできる業務改善
先ほど紹介した4つのステップのうち、「ステップ3:仕事の自動化」がIT技術の活用の出番です。例えば、以下の業務はITツールを導入することによって業務の改善をすすめることができます。
- 営業活動のスピードと質を向上するために顧客管理・CRMシステムを導入する
- 請求業務を効率化するためにクラウド型のSaaSを導入する
- 契約業務を効率化するためにSaaS型の電子署名を導入する
- 沿革拠点との情報共有を安全に効率化するためにVPNを導入する
- 社内のコミュニケーションを円滑に行い、コミュニケーションのスピードと質を向上するためにチャットツールを導入する
本格的なITツールを導入せずとも、社内のちょっとした業務の改善であれば、エンジニアが社内に在籍していれば対応可能な場合があります。エンジニアが社内にいない場合はシステム会社に相談を行いましょう。
営業活動のスピードと質を向上するために顧客管理・CRMシステムを導入する
顧客管理をExcelやGoogleスプレッドシートで行う場合、手入力によるミスやアプローチ漏れが起きる、情報収集をしても情報がまとめきれないなど、情報管理が大変です。
CRMシステムを導入すると顧客データを関連する営業活動と紐付けて記録、管理することができるため、これまでかかけて手間と時間を大幅削減することができます。
アクシアでも、会社の業務に合わせてカスタマイズできるCRMシステムの提供をしています。
請求業務を効率化するためにクラウド型のSaaSを導入する
請求業務に関するクラウドサービスは、見積書から領収書まで自動作成することができます。また、システムからメール添付できる、ばらけがちな帳票を一元管理できるなどメリットは多くあります。
これまでの請求業務にかかっていた印刷・捺印・郵送の手間を省き、手作業によるミスも削減することができます。
契約業務を効率化するためにSaaS型の電子署名を導入する
契約業務では製本や捺印など、契約締結書類の作成の手間が大きくかかります。また、契約書を2通作成して双方で持ちあう場合、往復の郵送日数を待たなくてはいけないため契約締結完了までかなりの時間を要します。
電子署名サービスを利用することで、これまでネックとなっていた手間や時間を大幅短縮することができます。クラウド内に保管されるため、物理的な保管場所も必要ありません。
沿革拠点との情報共有を安全に効率化するためにVPNを導入する
テレワークが普及し、インターネット上で業務のやりとりを行う機会が増えましたが、セキュリティ対策を行わないと第三者への情報漏えいのリスクが高まります。VPNを導入することにより、情報のセキュリティリスクを抑えて安全にネットワーク通信を行うことができます。
VPNについては、詳しくはこちらの記事で解説しています。
社内のコミュニケーションを円滑に行い、コミュニケーションのスピードと質を向上するためにチャットツールを導入する
LINEのビジネス版ともいえるChatworkやSlack、Teamsなどのチャットツールを活用することで、コミュニケーションを円滑に進めることができます。
チャットツールには通話機能やファイル共有機能や検索機能、リマインダーなど、業務に役立つ機能が多く備わっています。メールと違い、挨拶文や署名を記載する必要がないことも大きなポイントです。リアルタイムでスピーディーなコミュニケーションを実現できます。
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業務改善を行う注意点
最後に、業務改善(業務効率化)を行う際に心がけておきたい注意点を解説します。
「業務効率化=ITツールを導入すれば解決」と考えてしまうことは、非常に危険です。先に紹介した業務改善のステップを踏まずに、場当たり的にITツールを導入し「ステップ3:仕事の自動化」のみを行うと、的外れな対策となってしまったり、自動化することでかえって手間が増えたりといった失策になりかねません。
業務改善する箇所、しない箇所を明確にし、業務改善する箇所については、その期待できる効果について仮説を立てることが重要です。
また、業務改善後にその効果が仮説通りに得られたかどうかを評価し、次の改善につなげてゆくことも重要となります。
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業務改善のアイデア・まとめ
業務改善を行うことで仕事の質とスピードが上がるため、働いている従業員はもちろん、お客様の満足度も向上させることができます。
しかし前述した通り、ステップを踏まずに場当たりで業務改善を行おうとすると、業務効率化に失敗してしまうことがあります。やり方によっては、従業員のやる気を奪ってしまうこともあります。
従業員のやる気を奪ってしまう「業務改善をすすめる際にやってはいけない悪手」については、こちらの記事にまとめています。
失敗しないためには、計画を立てて業務改善に取り組むことが鍵となります。以下のようなPDCAを回すことにより、業務改善をスムーズにすすめることができます。
①業務改善を行う箇所を決め、期待できる効果の仮説を立てる
②実行する(4つのステップ)
③仮説どおりの効果が得られたか評価する
④さらなる改善を行う
この記事で説明した手順はあくまでアクシアでの一例ですが、この手順を実践することで弊社では残業ゼロ、有給取得率100%を達成していますので、ご参考にいただければ幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。