電話
03-5835-2820
平日9:00~18:00
Zoom等オンラインでのご相談も可能です

先日、API版ChatGPTを業務に活用するメリットについてお話しした記事を書きました。

ツールやソフトは実際に使わないとその良さを伝えることができません。そのため、弊社アクシアでもChatGPTをはじめとしたAIを業務利用する取り組みを始めています。また、自分たちで使うだけでなく、顧客プロジェクトでもChatGPTを使った取り組みも始めています。

この記事では、アクシアでのAI活用の取り組みについて紹介します。

社内でのChatGPT活用の取り組み

アクシア社内では、Slack Botの作成や議事録書き起こしプログラムの作成、ブログ記事作成にChatGPTなどのAIツールを取り入れる動きを始めました。

Slack Botの作成

チャットツール「Slack」からChatGPTを利用できるようにする取り組みを進めています。ChatGPTのAPIとSlackのAPIを組み合わせてデータを連携するプログラムを作り、そのプログラムをAWSで動かす仕組みを構築中です。

まだ作業中ではありますが、プログラムが完成し利用可能になると、以下のメリットが期待できると考えています。

  1. ChatGPTの利用が容易になる。
  2. 質問内容が他の社員にも見えるため、より上手なChatGPTの質問方法を学ぶことができる。
  3. 入力データをAIの学習データに使われないため、安心して利用できる

ChatGPTに質問をする際には、少しコツが必要です。コツを掴めていない(=質問が的確でない)と、望んだ回答と異なる回答が返ってくることがあります。

Web版ChatGPTを利用する場合、他の人がどのように質問しているかが分からないため、上手な質問方法を共有することが難しいという問題があります。しかし、Slackを通じてChatGPTへの質問や返答を共有することで、社員全員が上手なChatGPTの質問方法を学ぶことができます。

また、Web版ChatGPTに入力した情報はAIの学習データに使われるため、機密情報の取り扱いは危険です。Slack Botに利用するAPI版ChatGPTは入力した情報はAIの学習データに使われないため、安心して利用することができます。

メリットの結果、社内全体で上手なChatGPTの活用が促進されることを期待しています。

議事録書き起こしプログラムの作成

社内や顧客とのミーティングの議事録作成は、多大な時間を要します。ミーティングに参加していたメンバーに向けた議事録ならば簡潔に作成しても伝わるかもしれませんが、参加していないメンバーに内容を伝えるためには前提や背景なども記載しなくてはいけません。議事録作成の業務負荷を軽減したいとの思いから、音声から要約ができるツールが作れないかと考えました。

OpenAIが開発した「whisper」と「ChatGPT」を使用して、音声からの文字起こしと要約を行うプログラムを作りました。ミーティングの動画データや音声データをwhisperで文字起こしし、その文字をChatGPTで要約する仕組みです。

また、弊社のプロジェクトマネージャーは、プロジェクトメンバーに対して背景やタスクの説明を行う時間を設けています。1回だけで終われば問題ありませんが、新しいメンバーが増えるたびに同じ説明を何回も行わなくてはいけないため、かなりのコストがかかっていました。

しかし、音声からの要約を活用することで、説明をする部分がかなり少なくなります。要約をもとに、プロジェクトマネージャー以外でも説明できるようになるかもしれません。議事録を作成する時間を短縮することによって、これらの業務コストが軽減されることを期待しています。

ブログ記事作成

システム開発に関わりがない人にとっては、システム開発のプロセスや技術を正確に理解することが難しい場合があります。そこで弊社では、システム開発に関わりがない人でもシステム開発をイメージしやすくなるように、ブログやTwitterを通じて情報発信を行っています。

ブログ記事を多くの人に読んでもらうためには、検索エンジン最適化(SEO)対策が欠かせません。そのなかでも競合分析や記事の構成作りはSEO対策の重要なポイントであるため、時間をかける必要がありました。

また、読んでもらうためにはわかりやすい見出しと、ITが詳しくない人にも伝わりやすい説明が必要です。特に、「専門用語を伝えるにはどのように説明したらわかりやすいか」を考えることに時間を割いていました。

しかし、ChatGPTを活用することで、ブログ記事の構成作りや見出し作成にかかる時間を大幅に短縮することができました。さらに、ChatGPTを使用することで専門用語を適切に説明し、わかりやすい記事を作成することができます。専門用語の解説に時間をかける必要がなくなるため、システム開発に詳しくない読者にもわかりやすい記事を作成できるようになりました。

このようにChatGPTをブログ記事の作成に役立てています。弊社はChatGPTを活用することで、より多くの人にシステム開発のイメージを伝え、システム開発に関する正確でわかりやすい情報を提供できることを目指しています。

顧客システムでのChatGPT活用の取り組み

ChatGPTを活用した取り組みは社内だけでなく、顧客プロジェクトでも始まっています。

顧客と協力して、システムを利用するお客様からの質問に答えるチャットボットを開発中です。質問の答えは、顧客が普段利用しているマニュアルの情報を元にして言語生成を行ったものを返します。マニュアルにない情報を質問した場合は、回答を返さないという仕様です。

現在は試験的に組み込みを行っている段階です。質問に対してChatGPTがマニュアルの情報の中から言語生成し、レスポンスを返す段階まで成功しています。今後は詳しい検証を行ったうえで、システムの本番環境に搭載する予定です。

また、お客様との通話内容をAIを使って分析したいという要望もあり、今後はこちらも検証予定です。

ChatGPTの利用方法にはさまざまな方法があります。まずはChatGPTにマニュアルを読み込ませ、このような質問がきたらこう答えてください、という質疑応答を学習させます。マニュアルの中に質問の回答となるデータがあれば言語生成をして返すように構築中です。

学習データを蓄積していくという方法もありますが、現時点ではハードルが高く、ゆくゆくはこの方法も使えるようになればと考えています。

ChatGPTを組み込んだチャットボット構築の所感

プロジェクトを担当するエンジニアに感想を聞きました。

ChatGPTを実際に利用した感想を聞かせてください。

自然な言語生成をするというところが1番大きなポイントかなと思っています。日本語の出力も自然です。人間の作業と差異が生まれにくい部分に関しては、ChatGPTを活用できると思っています。

例えば議事録をまとめたりなど、なにかをもとに文章を作る作業はもうChatGPTに任せてもいいのかもしれないと感じました。そういった簡単な作業は人がやらなくなっても良くなりそうだなとは思っています。

現時点で課題などはありますか?

チャットボットの他の活用方法は、まだ模索している状況です。ChatGPTにはさまざまなモデルがあり、モデルによって結果が違います。モデルごとの回答の違いも検証したいところです。

また、チャットボットを構築するためにChatGPTに使用している言語生成ライブラリのバージョンアップのペースが速く、ついていくのが大変だと感じています。毎日、もしくは2日に1回のペースでバージョンアップが行われています。検証した結果を基にライブラリのソースコードをダウンロードして実行してみると、古いバージョンで動いたものが新しいバージョンでは動かなかった、のような事象も発生しています。

AIは本当に正しい結果が出るのかという検証が大変だと考えているので、これから検証をしっかり行い、使いやすいチャットボットを構築していきます。

※ライブラリ…プログラムを作る際に使う、既に用意されているプログラムのこと。プログラム作成に必要な機能を手軽に使えるようにするために用意したものです。例えば、計算をするプログラムを書くときに、ライブラリを使えば計算機能を作る手間を省くことができます。

ChatGPTを利用した取り組みのこれから

弊社でのChatGPT活用の取り組みを紹介しました。ChatGPTを含むAIツールは、適切に活用すれば業務の効率化に大きく貢献することができると実感しています。今回紹介した内容のほかにも、様々な業務改善に役立つ可能性があると考えています。

特に、エンジニアにとってはコード生成などの活用が有益だと思われます。ただし、AIの利用に関する制限があるお客様のプロジェクトには、当然利用いたしませんのでご安心ください。

この取り組みはまだ始まったばかりであり、利用時に改善点や思いがけない効果がどんどん発生することを期待しています。数ヶ月や1年など、時間をかけて利用した結果もご紹介できればと思います。

ChatGPTを自社でも導入したいと考えている方には、ぜひお問い合わせいただければ幸いです。

アクシアお問い合わせフォーム


アクシアでは一緒に働くメンバーを募集しています

アクシアは残業ゼロ、完全在宅勤務、有給消化率100%の取り組みを行っている会社です。
裁量を持つ機会が多く、エンジニアとして、ビジネスマンとしての仕事力が高められる環境です。
エンジニア経験者だけでなく、実務未経験者も積極的に採用しています。ポートフォリオや制作物がありましたら、ぜひ拝見させてください。
私たちと一緒に「らしく」働いてみませんか。

アクシアの特徴と経営理念
こんなエンジニアと働きたい
募集要項

ページ上部へ戻る