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システム引き継ぎの進め方──必要な情報チェックリストとベンダー乗り換えの注意点

目次
  1. システムの引き継ぎとは?
  2. システムの引き継ぎ前に整理しておく情報・準備
  3. ①引き継ぎ先の確保
  4. ②関係者の洗い出し
  5. ③システム概要の洗い出し
  6. ④仕様書(ドキュメント)の洗い出し
  7. ⑤業務概要の洗い出し
  8. ⑥現状の課題やトラブル内容の洗い出し
  9. ⑦【前任者が退職する場合】まず押さえたい緊急引き継ぎ項目
  10. システムの引き継ぎの流れ
  11. ①業務内容の共有
  12. ②システム概要の共有
  13. ③関係者の共有
  14. ④現状の課題やトラブル内容の共有
  15. ⑤外部ベンダーに引き継ぐときは初期解析作業が必要
  16. 引き継ぎにかかる費用と期間の目安
  17. システム引き継ぎ時のポイント
  18. ①コミュニケーションをよく取る
  19. ②引き継ぎ書を用意する
  20. ③よくあるトラブルや今後の課題についてもまとめておく
  21. ④質問などの受付窓口を設定する
  22. ⑤スケジュール管理を徹底する
  23. 外部ベンダーに引き継ぐ際の選び方、注意点
  24. ベンダーの選び方
  25. ベンダーに依頼する際の注意点
  26. 開発に失敗したシステム・作りかけのシステムも引き継げるか
  27. システム引き継ぎの進め方 まとめ

最終更新日:2026年7月9日

システムの引き継ぎは、やるべきことが多くあります。また、引き継ぎの際に必要な情報がうまく伝達できていないと、引き継ぎ後の業務やシステム改修の進行がスムーズにいかないこともあります。

そこでこの記事では、システムの引き継ぎにフォーカスを当てて紹介します。社内の引き継ぎだけではなく、システム開発会社へ引き継ぎを行う際のポイントもまとめました。

この記事で得られる情報は以下の通りです。

  • システムの引き継ぎとは?
  • システム引き継ぎ時に必要な準備・情報
  • システム引き継ぎの流れ
  • システム引き継ぎ時のポイント
  • 引き継ぎを依頼するシステム開発会社(ベンダー)の選び方
  • システム開発会社に引き継ぎを依頼する際の注意点
  • 開発に失敗した・作りかけのシステムの引き継ぎ

この記事がお役に立ちましたら幸いです。

アクシアは創業から20年以上、他社で構築したシステムの保守引き継ぎ(保守移管)を30社以上の実績で行っています。他社が断ったシステムも、まずはお気軽にご相談ください。お問い合わせフォームはこちら

システムの引き継ぎとは?

システムの引き継ぎは、別の管轄にシステムの管理を任せることを指します。「移管」と呼ばれることもあります。

システムの引き継ぎは、例えば以下のようなケースがあります。

  • 社内の担当者交代による引き継ぎ
  • システムの保守ベンダー変更による引き継ぎ(保守移管)
  • システムに関わる業務を外部ベンダーにアウトソースすることによる引き継ぎ
システムの引き継ぎの2つのケース システムの引き継ぎ 社内で引き継ぐ 担当者の交代 情報整理と引き継ぎ書 の作成が中心 → この記事の前半で解説 外部ベンダーへ引き継ぐ 保守移管・乗り換え 初期解析と契約の確認 が必要 → この記事の後半で解説
システムの引き継ぎの2つのケース

この記事では両方のケースを扱いますが、特に外部ベンダーへの引き継ぎ(保守移管・ベンダー乗り換え)には、初期解析や契約の確認など、社内の引き継ぎにはない工程があります。前半で共通の準備を、後半でベンダーの選び方・契約の注意点を解説します。

システムの引き継ぎ前に整理しておく情報・準備

引き継ぎの際に伝えるべき項目が抜けていると、引き継ぎ後の業務やプロジェクトの円滑な進行がむずかしくなります。また、確認事項が増えて二度手間になってしまうこともあります。

伝え漏れのないように、必要な情報を洗い出してわかりやすいよう整理しておきましょう。

システム引き継ぎで整理しておくべき情報の一覧。漏れなく整理すると引き継ぎ後の初動がスムーズになる。1.引き継ぎ先の確保(社内部署または外部ベンダーを確認)。2.関係者の洗い出し(社内外の担当者・連絡先を整理)。3.システム概要の整理(開発経緯・運用年数・契約内容など)。4.仕様書の洗い出し(インフラ・アプリ・運用資料を確認)。5.業務概要の洗い出し(業務の流れ・目的・優先度を整理)。6.課題・トラブル一覧(現在の問題や保留事項を見える化)。7.緊急引き継ぎ項目=前任者退職時に最優先で押さえる情報(サーバー・インフラ構成/認証情報・シークレット/定期バッチ・自動処理/過去のトラブル事例/デプロイ手順。本文ではさらにバックアップの取得状況と復旧手順、SSL証明書・ドメインの更新期限など期日のある定型作業も挙げている)。資料が不十分でも、まず初動に必要な情報を押さえることが重要で、その後に解析・補完を進めれば引き継ぎリスクを大きく減らせる。

①引き継ぎ先の確保

社内の場合は、引き継ぎ先部署の確認をしておきましょう。

外部のべンダーに引き継ぐ場合は、ベンダー選定が必要です。他社で開発したシステムの引き継ぎは対応していないベンダーがほとんどです。また、引き継ぎ実績があったとしても、会社によって対応可能なプログラミング言語が違うため、プログラミング言語によっては引き受けられないこともあります(他社に保守を断られたときの考え方は「保守を断られた」ときに読む──他社が作ったシステムを引き継ぐ条件でも解説しています)。

引き継ぎ実績があるかどうか、依頼できるかどうかを事前に確認して依頼先を決めましょう。ベンダーを選ぶ際の細かなポイントは、後述の「外部ベンダーに引き継ぐ際の選び方、注意点」で詳しく解説します。

②関係者の洗い出し

どのような体制で業務を行っているのか、関係者を洗い出しておきましょう。社内だけではなく、社外のシステム関係者や連絡先まで洗い出し、情報をまとめておきましょう。

③システム概要の洗い出し

外部ベンダーに引き継ぐ場合、システム概要についてヒアリングされます。事前に洗い出してまとめておくとヒアリングがスムーズに行えます。

例えば、アクシアで保守移管の依頼をいただいた際はこのような事項をヒアリングします。

  • これまでの開発経緯
  • いつ頃つくったものか
  • どれくらいの期間運用しているのか
  • 作成にかかった価格帯
  • 初期開発ベンダーとの関係性
  • 現在の保守契約の契約内容
  • システムの品質トラブルがどれくらい発生しているか

④仕様書(ドキュメント)の洗い出し

仕様書などのシステム開発当時の資料がある場合は、どのようなドキュメントがあるか、どこに保管されているか整理しておきましょう。

ドキュメント例:

  • インフラ構成ドキュメント
    ……ネットワーク、サーバー、データベース、IPアドレスなどの構成書や設計書など
  • アプリケーション構成ドキュメント
    ……アプリケーションの構成書や設計書、機能仕様書など
  • 運用設計ドキュメント
    ……運用設計書、操作マニュアル、管理一覧、保守契約一覧…など

また、ドキュメントとしてそろっていなくても、分かる範囲で必要な情報を伝えられるように準備しておきましょう。例えばアクシアで引き継ぐ場合には、どのプログラミング言語が使われているか、外部サービスとどう連携しているかなど、保守の進め方を判断するための情報があるとスムーズです。なお、言語が分からない場合でも、アクシアはAIを活用したソース解析で言語を問わず対応できるため、まずはお調べするところからお手伝いできます。

⑤業務概要の洗い出し

どのような業務があるのか、全体像と業務の流れを洗い出しましょう。その業務の目的や経緯、関連情報も合わせて洗い出しておくと引き継ぎがスムーズに行えます。

洗い出しの時点で定例業務か・非定例業務かなど業務を分類したり、業務にかかる時間、業務の優先順位を書いておいたりしておくとよいでしょう。

業務を行う際の注意点など、業務ドキュメントに残っていない細かい部分も共有できる状態がベストです。細かい部分まで洗い出すことで、省略できる業務項目や新たな改善点が見えてくることがあります。

⑥現状の課題やトラブル内容の洗い出し

引き継ぎ時に残っている課題やトラブルがある場合は、洗い出して一覧化しておきましょう。

⑦【前任者が退職する場合】まず押さえたい緊急引き継ぎ項目

担当者の退職が決まっていて並走期間がほとんど取れない、というケースもあります。引き継ぎ書がきれいに整うのを待っていると間に合わないため、前任者がいるうちに、保守に不可欠な以下の情報を最優先で押さえておきましょう。

  • サーバー・インフラ構成(AWSなどの設定・接続情報)
  • 認証情報・シークレット類の管理場所
  • 定期バッチ・自動処理の一覧
  • 過去のトラブル事例・運用上の注意点
  • デプロイ(リリース)手順
  • バックアップの取得状況と復旧手順
  • 期日のある定型作業(SSL証明書・ドメインの更新期限など)

特に期日のある定型作業は、引き継ぎの狭間で失念され、「ある日突然サイトが表示されなくなった」「メールが届かなくなった」という事故につながる典型です。前任者しか把握していないことが多いため、必ず期限と手順を確認しておきましょう。

これらが揃っていれば、仕様書がない状態でも引き継ぎ後の初動リスクを大きく減らせます。アクシアでも「保守を担っていた担当者が辞めて対応できる人がいない」というご相談をよくいただきますが、その場合はまず緊急の引き継ぎで足場を固めてから、後述の初期解析でシステム全体を把握していきます。

関連FAQ:

前任者の退職が迫っている、並走期間が取れないなど、お急ぎの保守引き継ぎもご相談ください。保守引き継ぎの相談はこちら>>

システムの引き継ぎの流れ

システム引き継ぎの流れは、社内で引き継ぐときと外部ベンダーに依頼するときでは変わってきます。

  • 業務内容の共有
  • システム概要の共有
  • 関係者の共有
  • 現状の課題やトラブル内容の共有

上記は社内・社外共通で行います。外部ベンダーに依頼する場合はこれらの共有が終わった後に、ベンダーがシステムの中身を把握するための作業(初期解析作業)が必要になります。

引き継ぎの際には、前項で洗い出した情報をまとめた引き継ぎ書を用意しておくとスムーズです。

保守移管(外部ベンダーへの引き継ぎ)の流れ 1 情報を共有する 業務/システム/関係者/課題を共有 2 初期解析(AIを活用) AIでソースを解析・把握(目安 約1ヶ月) 3 保守スタート 複数人体制で持続可能に保守
保守移管(外部ベンダーへの引き継ぎ)の流れ

保守移管(外部ベンダーへの引き継ぎ)の各ステップは、保守移管の流れについてでさらに詳しく解説しています。

①業務内容の共有

どのような業務があるのか、手順はもちろん目的や経緯、関連情報も含めて共有します。

定例的な業務であるか、非定例的にある業務であるか、非定例的な業務はいつ発生するかなど、業務の年間のスケジュールも共有しておきましょう。

②システム概要の共有

システム導入の目的や、概要を共有します。

システム詳細に関するドキュメントが多い場合は重要なポイントだけ説明し、どのドキュメントがどこに保存されているかを伝えましょう。ドキュメント一覧を用意してどこを見ればよいか検索しやすいようにしておきましょう。

③関係者の共有

システムや業務に関係する社内・社外の人物を一覧化して共有します。引き継ぎ後に不明点が出てきたときに、誰に聞けばよいかわかりやすくしておきましょう。

④現状の課題やトラブル内容の共有

引き継ぎ時点で残っている作業やトラブル内容、これからシステムを改善していきたい箇所を共有します。

課題の内容だけではなく、重要度・優先度も合わせて共有し、どの課題から着手すれば良いかがわかりやすい状態にして共有すると引き継ぎ後の作業がスムーズになります。

⑤外部ベンダーに引き継ぐときは初期解析作業が必要

外部ベンダーに保守移管を依頼する場合は、上記の流れに加えて「初期解析作業」が必要です。初期解析作業とは、ベンダーが引き継ぐシステムをプログラムレベルで解析し、システムのすべてを把握する作業です。引き継ぎ後、トラブルが起きた時にすぐ対応できるようにするために行います。

初期解析作業を行わずに保守を請け負ってしまうと、何かあった時に適切な対応が取れなくなってしまいます。アクシアでは、この工程を2段階に分けています。まずお見積もりの段階で、AIをフル活用した簡易的な初期診断を行います。これは1週間程度で完了することも珍しくありません。ご契約後は、初期対応として保守に必要な環境整備・ソースの解析・ドキュメントの準備などを行います。この初期対応の期間は、およそ1ヶ月程度が目安です。規模が大きく複雑なシステムではさらにお時間をいただくこともある一方、提供いただける情報が整っている場合には、より短期間で保守を開始できたケースもあります。

この初期解析にAIを活用することで、ソースコードの読み解きや仕様の把握を効率化しています。これにより、対応できるプログラミング言語の幅が広がっただけでなく、解析の精度向上や期間短縮にもつながっています。

他社が開発したシステムの保守引き継ぎは、アクシアの得意分野です。お気軽にご相談ください。保守引き継ぎの相談はこちら>>

引き継ぎにかかる費用と期間の目安

外部ベンダーへの引き継ぎ費用は、大きく2つに分かれます。引き継ぎ時に一度だけ発生する「初期対応の費用」(環境整備・ソース解析・ドキュメント準備など)と、引き継ぎ後に継続して発生する「月額の保守費用」です。

このうち初期対応の費用を左右する要因は、アクシアの経験上、主に3つです。

  • システムの規模・複雑さ
  • 仕様書などの資料がどれだけ残っているか
  • 環境をすぐ引き渡せる状態か(サーバー・ソースコード・各種アカウントへのアクセス)

資料が少ないシステムほど解析の作業量は増えますが、アクシアではAIを活用したソース解析で、この部分の工数の膨張を抑えています。「資料がないから費用が跳ね上がるのでは」とあきらめる前に、まず現状の診断からご相談ください。具体的な金額はシステムごとのお見積もりになりますが、保守の月額費用の目安は料金ページで紹介しています。

期間の目安は前述のとおり、お見積もり時の初期診断が1週間程度、ご契約後の初期対応がおよそ1ヶ月です(保守を引き継いでもらえるまでの期間についてのFAQもご覧ください)。ベンダーを乗り換える場合は、後述する現行契約の更新期日から逆算して、ベンダー選定や並走期間も含めた全体スケジュールを確保しておくと、無駄な更新費用の発生を防げます。保守移管全体の流れは保守移管の流れについてで解説しています。

システム引き継ぎ時のポイント

システム引き継ぎを円滑に行うポイントを紹介します。

①コミュニケーションをよく取る

細かなノウハウも引き継げるよう密にコミュニケーションを取ると、引き継ぎ後のトラブルや共有漏れが格段に減らせます。口頭だけ、文章だけでの引き継ぎは避けましょう。

また、一方的に説明するだけでなく適度に質疑応答の時間を設けることで、後任者の理解が早く進みます。

②引き継ぎ書を用意する

引き継ぎ書を用意すると、伝え忘れを防ぐことができたり、引き継ぎ後の業務を標準化することができたりといった効果があります。

引き継ぎ書に書いておきたい内容:

  • 業務概要
  • システム概要
  • ドキュメント一覧
  • 関係者一覧(社内、社外含む)
  • 業務手順
  • 現状の課題やトラブル内容

引き継ぎ書には業務の目的、システムの導入目的も必ず記載しましょう。目的(なんのために行うのか、どのような形になれば完了なのか)が明確にわかることで、後任者が理解しやすくなります。

文章だけではなく図やスクリーンショットも入れるなど、誰が見てもわかりやすいような引き継ぎ書を作成できると円滑に引き継ぎを進めることができます。

なお、引き継ぎ書をゼロから作成する時間がない場合は、既存の資料やソースコードをAIに読み込ませて叩き台を作る方法も有効です。アクシアでも保守移管の初期解析の過程でAIを活用し、不足しているドキュメントの補完を行っています。

③よくあるトラブルや今後の課題についてもまとめておく

よくあるトラブルや過去のトラブルについての事例もまとめておくと、同様のトラブルが発生した時に解決が早くなります。

④質問などの受付窓口を設定する

外部ベンダーに引き継ぐ際は必須です。窓口を作ることで情報の交通整理ができ、スムーズに情報交換をすることができます。

⑤スケジュール管理を徹底する

スケジュールがタイトだと引き継ぎが十分に行えず、トラブルが発生してしまうこともあります。余裕を持ったスケジュールを確保しておきましょう。

外部ベンダーに引き継ぐ際の選び方、注意点

システムを外部ベンダーに引き継ぐ際は、そのシステム保守の引き継ぎがあることがほとんどです。ここでは、保守ベンダーの乗り換え(保守移管)にフォーカスを当てて、選び方と注意点を紹介します。

アクシアが実際によくいただくご相談は、「システムを担当していた社員が退職して、誰も中身が分からない」「開発した会社に保守を断られた・保守事業から撤退した」「今のベンダーと連絡が取りにくく、対応に時間がかかる」「開発会社が倒産してしまった」「生成AIやノーコードツールで作ったものの、作った本人も含めて中身を把握できておらず、保守・改修ができない」といったケースです。いずれも放置するほど選択肢が減っていくため、思い当たる場合は早めに動き出すことをおすすめします。

ベンダーの選び方

企業のビジネスを支えるシステムの保守を行う際には、システム保守が継続して行われるということは非常に重要なことです。4つのポイントをおさえ、信頼できる会社を選びましょう。

  • 保守対象の技術要件にマッチした会社であるか
  • 組織・チームで対応してくれる会社であるか
  • 窓口担当者のフットワークがよいか
  • お客様目線で考えてくれるか

保守対象の技術要件にマッチした会社であるか

保守移管を検討しているシステムのプログラミング言語が、依頼したい会社で扱える言語とマッチしていないと、対応を断られてしまうのが実情です。ただし近年は、AIを活用したソース解析によって言語の制約を大きく下げている会社もあります(アクシアもその一つです)。候補の会社がシステムの技術要件に対応できるかを、事前に確認しましょう。

組織・チームで対応してくれる会社であるか

保守担当が1人しかいない場合、もしもその人に何かあった場合に保守ができずにシステムが止まってしまう、という最悪の事態も考えられます。持続可能な保守が受けられるよう、複数人体制で保守にあたってくれる会社を探しましょう。

窓口担当者のフットワークがよいか

システム保守で一番大事なものはスピードです。運用中のシステムに何かあったときには、とにかく早く対応をしないとどんどん被害が拡大してしまうこともあります。コミュニケーションが迅速に取れる会社を選びましょう。

お客様目線で考えてくれるか

保守移管を検討しているお客様はネガティブな問題を抱えていることが多い傾向にあり、その問題を取り除くのが最低ラインだとアクシアは考えています。さらにお客様に寄り添って、問題を解消するだけではなくプラスアルファでより良い提案をもらえる会社が望ましいと考えます。

ベンダーに依頼する際の注意点

契約内容をよく確認しましょう。

  • どこまでが保守の対象なのか
  • 対応する体制について(2人以上の体制が望ましい)
  • サポート時間、サポート時間外の対応について

また、現在も外部ベンダーに保守を依頼している場合、つまり外部ベンダーAから外部ベンダーBに乗り換え(切り替え)を行う場合は、外部ベンダーAと契約した内容の確認も必要です。

  • 現在の契約の更新期日
  • プログラムの著作権について
  • バグの取り扱いについて

詳しく解説していきます。

どこまでが保守の対象なのか

保守とは、システムが動き続けるために必要なシステムメンテナンスや、システムの監視を行うことです。保守という一般的な定義には、開発や運用は含まれません。例えば、「検索項目を追加してほしい」「毎月バナーを更新してほしい」などの依頼は保守には含まれません。

どこまでの範囲が保守の対象なのか、契約前に確認しておきましょう。保守・運用という言葉の一般的な範囲は運用保守とは?システム保守・運用の業務内容で、保守契約の種類やSLA・契約書で確認すべき点はシステムの保守契約とは?で詳しく解説しています。

対応する体制について

フリーランスの個人の方や、法人であっても個人に業務が属人化していることが多いです。その人が病気や退職をしてしまったときにシステムがわかる人間が誰もいなくなってしまって困った、というご相談をアクシアではよく受けます。

1人に何かあったときにもシステム保守が止まらないよう、2人以上の体制で対応してくれるかどうか確認しておきましょう。

サポート時間、サポート時間外の対応について

サポート時間の確認と、サポート時間外はどのような対応をしてもらえるのかを合わせて確認しましょう。

ベンダーを乗り換える場合:現在の契約の更新期日

現在も外部ベンダーに依頼しているのであれば、その外部ベンダーと交わしている契約内容も確認しましょう。

例えば1年更新の契約になっている場合、保守ベンダーを切り替えるタイミングによっては契約更新費用が無駄に発生してしまうこともありえます。

無駄な費用発生を防ぐため、現在の契約の更新期日はいつ頃なのかを確認してください。現行の契約の更新期限までにベンダー切り替えを間に合わせられるよう、余裕を持ったスケジュールで進めていきましょう。

ベンダーを乗り換える場合:プログラムの著作権について

契約内容によっては、プログラムの著作権が問題になることもあります。

契約時に著作権の取り決めをしていない場合、著作権はそのシステムを開発したベンダー側にあります。この状態のまま自社や外部ベンダーなどでプログラムの改変(翻案)を無断で行ってしまうと、そのシステムの差止請求をされる場合があります。

このように著作権の問題で移管できない場合には、リニューアルを検討しなければならない場合もあります。

ベンダーを乗り換える場合:契約不適合責任(バグ)の取り扱いについて

システムの不具合(バグ)については、開発したベンダーが契約不適合責任を負います。2020年4月の民法改正により、従来の「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」へ改められました。請負契約では原則として、不適合を知ったときから1年以内にベンダーへ通知すれば責任を追及できます(権利そのものの消滅時効は別途あります)。契約によってこの期間や範囲を変更していることもあるため、契約書の内容を確認しておきましょう。

なお、他社に保守を移管した場合、移管先のベンダーには、移管時点ですでに潜在していた不具合についての契約不適合責任はありません。移管後に移管先のベンダーが手直しを行った部分については、その範囲で契約不適合責任が発生します。

契約や著作権、技術要件の確認も含めて、保守引き継ぎの進め方はアクシアにご相談いただけます。保守引き継ぎの相談はこちら>>

開発に失敗したシステム・作りかけのシステムも引き継げるか

ここまでは主に、稼働中のシステムの引き継ぎ(保守移管)を解説してきました。しかし実際には、「開発会社とトラブルになり、開発途中のまま止まっている」「納品はされたが不具合が多く、本稼働できていない」といった、完成していないシステムの引き継ぎのご相談も少なくありません。

結論から言うと、開発に失敗したシステムや作りかけのシステムの引き継ぎ(立て直し)も可能です。ただし、稼働中システムの保守移管とは進め方が異なります。稼働中のシステムは「現状を維持すること」からスタートできますが、作りかけのシステムは「どこまで作られていて、何が残っているのか」を把握する現状診断から始める必要があります。ソースコードと資料をAIも活用して解析し、残っている工程を洗い出したうえで、立て直すのか・部分的に作り直すのかを判断します。状態によっては、作り直した方が早くて安全という判断になることもあります。

注意点として、前のベンダーとの関係が悪化しているケースでは、引き継ぎに協力を得られないことがあります。関係が完全に切れてしまう前に、最低限、ソースコード一式・データベース・各種認証情報・手元にあるドキュメントを確保し、前述のプログラムの著作権の取り決めを確認しておきましょう。

開発が頓挫したシステム、作りかけのシステムの立て直しもご相談いただけます。相談はこちら>>

システム引き継ぎの進め方 まとめ

システムの引き継ぎを成功させるには、伝えるべき情報の洗い出しと、密なコミュニケーションが重要です。後任者がわかりやすいように意識して引き継ぎを行うと、引き継ぎ後も円滑に業務が進むことでしょう。

外部のベンダーにシステム引き継ぎを依頼する際は、契約事項をよく確認することがとても重要です。特にベンダーの切り替えを行う際は、そもそもそのシステムが移管できる状態なのか、更新期日に余裕があるか、移管先で対応できる技術要件なのかをよく確認しておきましょう。

アクシアは創業から20年以上、他社が開発したシステムの保守引き継ぎ(保守移管)を30社以上の実績で手がけてきました。引き継ぎの進め方も、ドキュメント不在・属人化・前任者の退職といったよくある課題への対処も知り尽くしたチームが、必ず2名以上の体制で対応します。言語は問わず対応し(実績:Java・PHP・Ruby 等)、AIを活用したソース解析で、どの言語で開発されたシステムかわからない場合もお調べできます。他社が開発したシステムに限らず、自社の社員や個人に委託して作ったシステム、近年は生成AI・ノーコードで作られたシステムの引き継ぎもお引き受けします。他社に断られたシステムも、まずはお気軽にご相談ください。

※アイキャッチ画像はhttps://web-sozai.comさんのイラストを使わせていただきました。

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