システム開発は作って終わりではありません。運用が開始されてから、システムに予期せぬ事態が起きる場合があります。そのようなときにとても重要なものが、システム保守です。

この記事では、システム保守と運用について、保守の業務内容、なぜ運用保守が必要なのか、システム保守を依頼する際に重要なポイントをまとめました。この記事がお役に立ちましたら幸いです。

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システム保守・運用とは?

システム保守・運用とはどのようなものなのでしょうか。

保守とは

保守とは、システムが動き続けるために必要なシステム的なメンテナンスや、システムの監視を行うことです。運用中に起こったバグやサーバートラブルに対応をすることも保守にあたります。

代表的な保守業務は、以下の5つです。

  1. データバックアップ(データ保全)
  2. システムモニタリング(システム監視)
  3. セキュリティーアップデート
  4. ミドルウェアアップデート
  5. 問い合わせ対応

アクシアでは「本番稼働してからが本番」というスローガンをかかげ、保守を重視しています。完璧なシステムというのは、一発では構築することはできません。実際にシステムを稼働させてから、要望や改善したいことが多く出てきます。

本当にシステムを有効活用するには、保守の中で発生した問い合わせ内容からシステムの改善にフィードバックしていくことが最重要であるとアクシアでは考えています。

運用とは

運用とは、システムを使うことです。日々システムを動かしていくうえで、システムの仕様に沿った運用ルールが決められます。例えば、

  • 新しい社員が入社したので社員マスタから社員情報を登録し、発行したアカウントを本人に通知する
  • 新駅ができたので、路線検索機能の駅マスタに新駅を追加する
  • 20日締めの請求データを確認するために、21日以降に請求データ締め処理を起動して請求書を作成する

などといった、システムを正常に使うためにあらかじめ想定されている運用に沿って業務を進めることを指します。

また、システム開発の予算が不足しており、機能を開発できずに「運用回避」とする取り決めにすることもあります。

例としては、「支店のデータをシステムで管理したいが、支店はこの先増えることがない。支店を追加する機能を開発する予算が組めない」という条件の際に、もし支店が追加されることになったら、運用費から支店をデータベースに直接登録する作業をシステム会社に依頼することで運用回避する……などです。

保守の業務内容

保守は、広義ではソフトウェア保守とハードウェア保守に分かれます。アクシアでは、ソフトウェア保守のみに対応しています。

ソフトウェア保守

ソフトウェア保守の代表的な保守業務、5つについて詳しく解説をしていきます。

データバックアップ(データ保全)

ユーザー操作によりシステム内に日々記録されるデータのバックアップを、一定の頻度で取得します。もしもシステムに障害があったときや、ユーザー操作により誤ってデータを削除してしまったときなどに復元できるようにバックアップを取得します。

日々記録されるデータは主にデータベースに保存されますが、ユーザーがファイルアップロードする機能がある場合(PDFファイルや画像ファイルなど)、アップロードされたファイルもバックアップの対象となります。

バックアップの頻度は、日次、週次、月次などそれぞれのユーザーの必要な頻度に設定して取得します。日次とした場合は最大24時間前、週次とした場合は最大7日前のデータしか復元できません。

システムモニタリング(システム監視)

システムが正常に稼働しているかどうかを24時間、365日見守るために必要な保守業務です。システムモニタリングがないと、気づかないうちにシステムが停止していたということが発生してしまいます。

主な監視対象は以下の通りです。

  • HDD(ハードディスク利用率):監視対象のサーバーのHDDの使用率を監視します。ハードディスクの使用率が高い場合は、不要なファイルの退避やディスク領域の拡張を検討します。
  • CPU利用率:監視対象のサーバーのCPU使用率を監視します。著しく高くなった場合、原因調査を行います。
  • メモリー使用率:監視対象のサーバーのメモリー(RAM)の使用率を監視します。著しく高くなった場合、原因調査を行います。
  • プロセス監視:Webサーバー、データベースサーバー、メールサーバーなど、監視対象のシステムが正常稼働するために必要なプロセスが起動しているかを監視します。
  • 死活監視:Webサーバーが外部から閲覧できる状態にあるか監視します。

監視を実現するツールとして、オープンソースソフトウェアのZabbixなどがあります。それらのような監視ツールを導入するか、独自に作成したスクリプトを使用して監視をします。アクシアでは独自に作成したスクリプトを使用します。

監視ツールは異常を察知した場合、メールなどでシステム保守担当者に通知します。保守担当者はメールを受信したら緊急性を判断し、必要な対策を行います。

例えば、ハードディスクの使用率が高い場合は不要なファイルの退避を検討します。また、メモリーやCPUの使用率が高い場合は原因となっているシステムの処理を確認し、改善を検討します。そもそものサーバーの性能が足りていない場合は、サーバーのスペックアップを検討します。

セキュリティーアップデート

稼働しているOSに配布されるセキュリティーパッチを確認する作業です。夜間などシステムの利用率が低い時間帯で実施することが多いです。アクシアでは必ず2人体制で行います。

ミドルウェアアップデート

システムを動かすためのサーバーソフトやプログラム言語の実行環境などのバージョンが古くなった場合、配布元からのサポートが終了します。サポートが終了する時期を把握し、アップデートを提案することを保守業務として行います。

アップデートはプログラムの改修が伴うことや、システムの全体的な動作再試験が必要になる背景から、保守契約とは別の契約にて対応することが多いです。

問い合わせ対応

日々システムを使用していて、利用方法が不明な場合や、使い勝手面での改善要望、不都合・不具合連絡を受け付ける業務です。

アクシアでは問い合わせ対応を重要視しています。日々の業務の中で見えてくる改善点に向き合って正しく対処していくことが、よりシステムを長く効果的に活用することに繋がると考えています。

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ハードウェア保守

一昔前は自社でデータセンターを設け、そこに購入したサーバーを稼働させる運用がありました。今も少ないですが残っています。このような場合、サーバーや構成部品の耐用年数に合わせて交換作業を行います。このような保守をハードウェア保守といいます。

近年はAWSやAzureなどのクラウド型のサーバーでWebシステムを運用することがほとんどのため、業界全体でもニーズが減っています。

なぜシステム保守・運用が必要なのか

繰り返しになりますが、本当にシステムを有効活用するには、保守の中で発生した問い合わせ内容からシステムの改善にフィードバックしていくことが最重要です。

業務内容など、お客様のビジネスを取り巻く外的環境が変化することがあります。その際に既存のシステムを活用し、変化に対応する提案を行うために日ごろからお客様とワンチームでプロジェクトを運営していくことが重要です。

作って終わりでほったらかしでは、お客様の業務を深く理解したうえでの本当に有効な提案はできないと私たちは考えています。運用開始してから改善したいことや要望を問い合わせ対応で汲み取り、より使いやすいシステムに改善していくことを日々心がけています。

以前書いた記事でも、システム保守の重要性についてまとめています。よろしければこちらもご覧ください。

保守・運用を依頼する際のポイント

保守・運用をシステム会社に依頼する際には依頼内容と依頼しない内容を明確にしておきましょう。以下のような振り分けを、依頼する前に準備しておくとスムーズです。

  • 依頼する内容:バックアップや監視など、自分たちでできないシステムの専門的な業務
  • 依頼しない内容:システムのお知らせの更新作業など、自社でできること

また、契約期間と保守業務期間を契約書で明示することも重要です。特に保守業務時間はシステム会社の契約によって異なるため、しっかり確認しておきましょう。アクシアは平日の9:30〜17:30をサポート時間に設定しています。

最後のポイントとして、業者側、発注者側それぞれの運営体制、担当者、窓口、緊急時の連絡経路を明確にしておくことも大事となってきます。特にサポート時間外の緊急連絡経路や、連絡を受けた際に誰が対応するのか明確に決めておくことで、円滑に保守対応を行うことができます。

保守・運用費用について

一般的には、初期開発費用の数パーセントを年額で支払います。システム業界内で明確な基準は定められていません。実施内容によって金額が変動し、SES(常駐)契約の場合、人を1人常駐させるため月額60〜100万程度になることは珍しくないようです。

アクシアではデータバックアップ、システム監視、問い合わせ対応、セキュリティーアップデート対応などを行う費用を月額費用として提示しています。

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システム保守・運用とは?まとめ

システム保守とは、システムが動き続けるために必要なシステム的なメンテナンスや、システムの監視を行うことです。運用とは、システムを正常に使うためにあらかじめ想定されている運用に沿って業務を進めることです。

システム開発では、一発で完璧なシステムを構築することはできません。運用開始してから不具合や改善したいこと、要望が新たに発見されます。そのため、アクシアではシステム保守を重要視しています。改善したいことや要望を問い合わせ対応で汲み取り、お客様がより使いやすいシステムに改善していくことを日々心がけています。

ソフトウェア保守の項で説明しました5つの業務は、アクシアですべてサポートしています。もしも保守でお困りの際は、お気軽にご相談ください。保守に関して詳しいご説明はこちら

この記事によって、システム開発成功のお手伝いができましたら幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。