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アクシアは残業ゼロのIT企業です。私のTwitterアカウントも日本一残業の少ないIT企業社長という肩書を付けています。ちなみにこのアカウント名、「どうして残業ゼロのIT企業社長にしないの?」ということをよく言われます。この名称を私が選んだ理由はシンプルで、『日本一』というキーワードを使いたかったからです。「日本一残業ゼロ」だと日本語としておかしいですし、日本一残業が少なければ、他に一社でも残業ゼロの会社があれば成立しなくなりますので、論理的に残業ゼロを表現しているわけです。

というわけで我々は2012年からずっと残業ゼロを継続してきているわけですが、現在はフルタイムだと1日8時間、週40時間を上限としています。労働基準法で定められている上限ですね。これを超える場合、企業は従業員サイドと36協定を締結する必要があります。ちなみにアクシアは残業ゼロで36協定を締結する必要がないのでこの協定を現在は締結しておりません。

このような形で残業はゼロ、労働時間の上限は労働基準法で定められている上限までとなっているアクシアですが、今後の方向性として社内的に労働時間の上限を1日8時間より短くしていくという議論が社内にありました。これについて今後の方向性と、現在の私の考えをまとめてみました。

労働時間が長すぎることはNG

労働時間が短いことの是非を考える前に、労働時間が長いことへの是非を考えると、これに対するアクシアの答えは明確にNGです。会社が従業員に長時間労働させることのデメリットがあまりにも大きく、逆に残業ゼロにすることによるメリットが多大であることが、2012年からずっと残業ゼロを継続してきた経験から明らかだからです。

成長するためにはハードワークが必要だと考える人もいますが、私はそうした考え方は幻想だと思っています。

上記のブログ記事を読んでいただければわかると思いますが、成長の手段はハードワークだけではないからです。

他にも残業に関する記事については、今まで数多くの記事を書いてきていますので、興味があればぜひ読んでみていただけると嬉しいです。

現在のアクシアの状況

現在のアクシアが残業ゼロであることは周知の通りです。ちなみに有給消化率も100%で、業務効率は非常に高い状態だと思います。

労働時間については一番多い人で1日8時間、週40時間です。他に正社員の場合ですと、1日7時間勤務の人、1日6時間勤務の人など、本人の希望に合わせて柔軟に雇用契約を締結するようにしています。

1日6時間を下回ると社会保険の加入条件を満たすことができなくなります。社会保険に加入できない正社員ってどうなの?ということで、形としては正社員は1日6時間(週30時間)を最低ラインとしています。

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労働時間は短い方が嬉しいことなのか?

ここからがようやく本題です。はたして労働時間は短ければ短いほど良いことで嬉しいことなのか?というテーマについてお話します。

この問いに対する現時点の私の答えは「NO」です。働く時間が短ければ短いほど良いとは限らないというのが現時点の私の考えです。

アクシアでは過去に、残業ゼロよりももう一歩踏み込んで、今よりさらに労働時間を減らしていこうという方針を掲げていた時がありました。元々東京オフィスでは1日8時間勤務でしたが、札幌オフィスを新設した時には札幌の従業員は1日7時間を上限として募集・採用を行いました。

※現在はコロナ禍の方針で東京・札幌ともにオフィスは解約して完全リモートワークになっております。

今後もさらに労働時間を短くして、まずは東京の従業員も全員7時間にする、その後もさらに業務効率化して6時間労働を実現する。そんな方針を掲げていた時もあるのですが、ある時ふとした疑問が生じました。

業務効率化を続けていって労働時間がどんどん短くなり、極端な話、働かなくても給料がもらえるようになったら、それは果たして嬉しいことなのか?

もちろん人によってはこの答えはYESになるでしょう。しかし全ての人にとってこの答えがYESになるとは私は思えません。少なくとも私の答えはNOです。そして私が一緒に働きたい人物像は、仕事が好きで、自分が成長したり誰かに貢献することに喜びを感じられるような人です。できるだけ仕事はしたくないという人ではありません。

「働くこと」は世の中ではネガティブな捉え方をされることもよくありますが、本来はもっと楽しいことのはずでは?という考え方が私の中にあります。

そのように考えていくと、労働時間は短い方が良いというのは、必ずしも正解ではないなと思うわけです。もちろん長時間労働は健康を損ねるなど様々な弊害を生み出しますので組織としては良いことだとは言えません。残業ゼロの方針を変えるつもりは今後もありませんが、全従業員の労働時間を一律で短くしていく方針はナンセンスだなと考えるようになりました。

多様な働き方を選択できる会社へ

現在のアクシアが目指しているのは、多様な働き方を実現できる会社です。自らが望めば、働く時間を長くすることも短くすることも選択できる会社です。(もちろん残業ゼロの範囲内での話です)

人生には色々なことが起きます。結婚したり、子供が生まれたり、仕事以外の趣味に没頭したい時期もあるかもしれません。もしかしたら長期的に体調が芳しくない時期だってあるかもしれませんし、これからの時代、誰かを介護しなければならない人も増えてくるでしょう。

長い人生の中でライフスタイルが変わることは当たり前のことです。そうした移りゆくライフスタイルに合わせて、柔軟な働き方ができる会社。それが今のアクシアが目指している会社の姿です。

よって労働時間を7時間、6時間と減らしていく方針は今はありません。7時間を上限として採用した従業員に関しても、今後希望があれば上限8時間までは働く時間を選択できるようにするつもりです。実際1日7時間、週35時間、週5日勤務で採用した従業員が1人、来月から1日7.5時間、週30時間、週4日勤務に勤務形態を変更します。週4日の週休3日にしても、週30時間なので社会保険にも加入できます。

これから先もまたもしかしたら考えが変わる可能性は十分にありますが、現時点においては、

  • 残業ゼロは維持する
  • これ以上無理に労働時間を短くはしない
  • ライフスタイルに合わせて働き方を選択できる

こうした形にして、より働きやすい会社にしていきたいと考えています。


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