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企業の活動というものは究極的には「売上アップ」と「経費削減」に集約されるわけですが、そのために有効な手段として「業務効率化」というものがあります。業務効率化を願わない頭のおかしい企業はほぼ存在しません。(業務効率化すると売上が落ちるSES企業は除く)

私もこれまでアクシアで残業ゼロを実現するために学んできた成功と失敗の経験を何度もブログに書いてきております。例えばこれです。

ところが世の中そう簡単には物事は進みません。業務効率化の取り組みが簡単なものであれば、長時間労働によって苦しむ人達が世の中にあふれるようなこともないでしょう。

なぜ業務効率化は進まないのか?

業務効率化が進まない理由は各社様々です。業務効率化だけを進めれば残業は削減されるなどという主張は、残業ゼロを何年も継続している私から言わせれば残業削減の現場を知らないただの評論家の意見です。

上記の記事のように一応は業務効率化が実現されていればまだマシです。世の中にはせっかく業務効率化の機運が高まり社員から有益なアイデアが出てきたとしても、馬鹿な上司によってせっかくのアイデアを叩き潰されてしまっているようなケースも多いでしょう。その原因はこれです。

業務効率化のステップをおおまかに言ってしまうと、以下のようになります。

  1. 問題提起
  2. 解決策の考案
  3. 施策を実行

しかしせっかく誰かから問題提起がなされたとしても、「だったら解決策も一緒に示せ!」とかバカな上司に怒鳴られてしまうと、誰も問題提起なんかしなくなってしまいます。私ならそんな組織ではアイデアがあっても黙ってます。言えば損しますから。

ましてや、アイデアを出した人に「じゃあお前やっといて(残業で)」みたいな理不尽な指示が出されて、問題提起した人に対して解決策の考案どころか施策の実行まで要求されるようでは、完全に言ったもん負けの世界になってしまいます。

そんな組織ではたとえ改善策を思いついたとしても誰も問題提起などしなくなりますから、あっという間に風通しの悪い素敵な組織の出来上がりです。

問題提起をする人と、それを具体的なアイデアに落とし込んで実行する人がきちんと分けられていないことが、企業で業務効率化が進まない大きな原因の一つでしょう。

ではそうした問題はどのように解決すれば良いのか?残業ゼロのアクシアで実際に行っている施策の一つをご紹介します。

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業務効率化を専門で行うチームを作ってしまう

アクシアは受託開発を専門に行うシステム開発会社ですが、受託開発を行うチームとは別に、改善活動を専門に行う業務改善チームというものがあります。大きな会社ですと似たような部署のある会社も多いのではないでしょうか。

業務改善を専門で行うチームを別途作ることで、問題提起する人と、それに対して具体的なアイデアに落とし込んで実行する人を明確に分けることができます。問題提起する人は「じゃあお前がやれ」と言われる心配がないので、問題点に気付いたら何の心配もなく問題提起することができるようになります。

この業務改善チームですが、本当に便利で頼りになります。普段行っている通常業務の中で、これ面倒くさいなぁと思うことがあれば、そのことをSlackでつぶやいておけば、あとは勝手に業務改善チームのタスク管理に追加されて、いつの間にか改善されていたりします。

業務改善チームには大量の改善テーマがたまってきますので、チーム内で協議して優先順位を付けて、優先順位の高いものから順に対応していきます。改善した内容はwikiにまとめられて社内にフィードバックもされます。

こうした改善業務というものは、「緊急ではないが重要な課題」に位置づけられます。

  • 緊急かつ重要な課題
  • 緊急ではないが重要な課題
  • 緊急だが重要ではない課題
  • 緊急でも重要でもない課題

「緊急かつ重要な課題」に取り組まなければならないことはもちろんのことですが、これしかやらずに「緊急ではないが重要な課題」を疎かにしてしまうと、将来的に大きなダメージを受けてしまいます。 「緊急ではないが重要な課題」 は将来に対する投資です。いかに「緊急ではないが重要な課題」に取り組むかが最も重要です。

アクシアのように業務改善チームを作って 「緊急ではないが重要な課題」 に取り組んでも良いですし、他の方法でも良いのですが、何かしらの方法で
「緊急ではないが重要な課題」 に強制的に取り組む仕組みがあると良いでしょう。

業務改善チームにできるだけ裁量を持たせる

ここからは私が業務改善チームで意識していることをご紹介します。その一つが、業務改善チームのメンバーにできるだけ裁量を持たせるということです。

業務改善チームの取り組みというものは、言ってみれば社内のトップである私が顧客となって受託開発を行うようなものです。業務改善チームではアジャイル開発で開発を行っていますが、基本的には受託開発の仕事と共通する部分も多いです。

我々のメイン事業である受託開発では、お客さんがいますので当然顧客の意向に沿って開発を行います。アクシア側から提案することもありますが、最終的に意思決定を行うのは当然顧客です。これが社内の業務改善チームの場合はトップである私自身が顧客ということになりますから、最終的な意思決定を行うのも当然私が行います。

これを私の場合は、できる限り業務改善チームのメンバーからあがってきた提案を却下することなく、メンバーに裁量を持たせて開発を行ってもらうように意識しています。ちょっとくらい変な内容だと感じてもできるだけ却下はせずに、メンバーの裁量に任せます。

なぜそうするかというと、裁量があった方が仕事は楽しいからです。今まで長年システム開発の経験があってアクシアに転職してきて業務改善チームで仕事をしていた社員から「初めて開発の仕事を心から楽しいと思えた」という発言もあったくらいです。

業務改善チームでOJTを行う

業務改善チームは社内の業務効率化を徹底的に考え抜くチームです。そういう機会のある仕事ですので、エンジニアとしての提案力を鍛えるためにはこれ以上の場は中々ないと思います。

これはエンジニアにありがちな話なのですが、「動いてるんだからいいじゃん」と考えてしまうことが結構多いのです。技術力の高いエンジニアほどこの傾向があります。本人が意識していなくても、効果の高いシステムを作るという意識が不十分なことは当たり前のようにあります。

しかし 「動いてるんだからいいじゃん」 のスタンスでシステムを開発しても、業務効率化の効果が高いシステムを作ることはできません。これは本当に難しい。ユーザー視点は必要ですが、ユーザーは神様ではないのでユーザーの言いなりになっているだけでも良いものは作れません。

技術力の高いエンジニアは多分探せば結構たくさんいます。今のアクシアならそういうエンジニアを採用することも難しくはありません。でもせっかく高い技術力を持っていても、それを使いこなせるエンジニアは多分中々いません。

いかに徹底的に効率化するか。どれだけ高い効果を引き出すか。それを業務改善チームで徹底的に考え抜く。そのことに妥協しない。そうやって直接的な技術力以外の部分も鍛えていくということを業務改善チームでは意識して行っていて、それなりの成果にもつながっていると思います。

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メンバーをローテンションする

業務改善チームのメンバーは、半年程度のサイクルでメンバーの一部入れ替えを行うようにしています。

メンバーのローテーションを行う一番の大きな理由は、現場の業務を肌感覚で理解していた方が意味のある業務改善を行えるからです。我々のメイン事業はシステムの受託開発です。受託開発の現場を十分に熟知して生の情報を理解できるメンバーに業務改善を行ってもらうために、定期的に業務改善チームと受託開発チームでメンバーの入れ替えを行っています。

業務改善チームのような独立した部門がありながら、そのチームがうまく機能していない会社では、おそらく改善チームと現場との乖離が発生してしまっているはずです。現場の事情も知らずに意味不明な改善(改悪)を行ってしまうようなケースですね。

これは現場の事情に理解がないこと、つまり現場の業務を肌感覚で理解できていないことが原因であることは明らかです。改善チームのメンバーを固定化してしまうと、こういったことに陥ってしまっても当然ですね。

また業務改善チームで徹底して改善することを学んだメンバーが、受託開発チームに移ってそこで学んだことを活かすという相乗効果も期待できます。業務改善チームで学んだことを受託開発チームで活かす、受託開発チームで得た情報を業務改善チームで活かす、そういう相乗効果を狙うためにも、メンバーのローテーションは有効です。

受託開発チームのフォローに入ることもできる(おまけ)

アクシアでは残業ゼロを2012年からずっと継続していますが、残業ゼロを維持するためには常にプロジェクトの進捗に余裕を持たせておく必要があります。オンスケ、オンスケと良く言いますが、アクシアでは「オンスケは遅延」の扱いです。余裕がなくいっぱいいっぱいの状態だからです。この状態で何か一つでも問題が発生すればアウトの状態です。

余裕を持たせるということは、リソースにバッファを持たせておくということです。当然のことながら各プロジェクトで個別にバッファを持たせておくのですが、万が一個別のプロジェクトでバッファがなくなってしまった場合でも、最後の砦として最大のバッファとなっているのがこの業務改善チームのリソースです。何か問題が発生してもすぐにヘルプに入れる状態を作っていることになります。

これだけ慎重にバッファを色んなところで確保しているので、今のアクシアでは残業なんて絶対に発生し得ないわけです。

まあでも、既に述べてきた通りアクシアでは改善業務を重要な位置づけにしてありますので、業務改善チームのリソースを受託開発に使うということは最終手段であってできるだけ避けるべき事態です。

実際に業務改善チームのリソースを受託開発に使うことなどほぼありませんし、それくらいの状態を維持できるようにならないと残業ゼロをずっとキープするなんてことは無理だと思います。

まとめ

以上、業務改善を効率的に行うことの重要性とその具体的な方法について述べてきましたが、「業務改善チームのようなチームを維持するための予算なんて確保できない」という主張も出てくるでしょう。

わかります。すごくよくわかります。

私も経営者の端くれですので、理論と実践は違うこともわかりますし、直接的に売上が上がるわけでもない部分に予算を割くことがいかに経営として大変なことなのかもよくわかります。

しかしやらないと何も変わらないこともまた事実ですね。業務改善に予算を確保することが非常に効果的であることはアクシアで実証してきていますし、私が自信を持っておすすめできる施策です。

ぜひ勇気を持って実践していただくことをおすすめします。なんかすごく上から目線ですがすみません。


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