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インボイス制度開始に向けて、請求書を電子化しておくと便利です

目次
  1. インボイス制度とは
  2. インボイスとは
  3. インボイス制度導入にあたっての手続きについて
  4. 請求書の電子化とは
  5. 請求書の電子化によるメリット・デメリット
  6. メリット
  7. デメリット
  8. 紙発行によるインボイスのデメリットは?
  9. 請求書発行サービスの利用について
  10. 電子化された請求書の法的な扱い
  11. 電子帳簿保存法について
  12. 電子データの保存形態について
  13. 電子取引における電子データの保存要件について
  14. 2022年に行われる電子帳簿保存法の改正について
  15. ①税務署長への事前承認制度の廃止
  16. ②スキャナ保存におけるタイムスタンプ要件の緩和
  17. ③スキャナ保存における適正事務処理要件の廃止
  18. ④電子取引の検索要件の緩和
  19. ⑤電子取引のデータ保存義務化
  20. ⑥不正行為によるペナルティ
  21. インボイス制度開始に向けて請求書を電子化しておくと便利です・まとめ

最近耳にするようになった「インボイス制度」。今年の10月から事前登録の申し込みが開始されました。

では、具体的にはインボイス制度とはどのような制度なのでしょうか。事前に準備しておくべきことはあるのでしょうか。

結論からいいますとタイトルの通り、インボイス制度開始に向けて、請求書を電子化しておくと便利です。具体的にはどのようなメリットが受けられるのか、請求書の電子化をする際に守るべきルール(法的な扱い)はあるのかをこの記事でご紹介していきます。

この記事で得られる情報は以下の通りです。お役に立ちましたら幸いです。

  • インボイス制度とは
  • 請求書の電子化とは
  • 請求書の電子化によるメリット・デメリット
  • インボイスを紙で発行するとどうなるか
  • 電子化された請求書の法的な扱い(電子帳簿保存法)
  • 2022年の電子帳簿保存法改正で押さえておきたいポイント

インボイス制度とは

インボイス制度は、国税庁により2023年(令和5年)10月1日から導入予定の制度です。正式には「適格請求書等保存方式」といい、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除を受けるための新たな制度改正です。

2019年10月に軽減税率が導入されたことで、一般的な税率10%と軽減税率8%の異なる税率が混在するようになり、商品の仕入れ・販売時の税額計算が複雑になりました。そこでインボイス制度ではこれらの税率と税額を明確に記載した、適格請求書(インボイス)を発行することとしました。これによりミスや不正を防ぎ、取引の透明性と正確な経理処理を行うことが目的です。

インボイスとは

適格請求書(インボイス)とは、売り手が買い手に対して正確な適用税率や消費税額などを伝えるものです。具体的には、現行の「区分記載請求書」に以下の3つの記載が追加された書類やデータのことを指します。

  • 登録番号
  • 適用税率
  • 消費税額等

売り手である登録事業者は、買い手である取引相手(課税事業者)から求められた場合はインボイスを交付しなければなりません。また、売り手側(請求書を発行した会社)、買い手側(受け取った会社)ともに発行したインボイスの写しを保存しておく必要があります。

インボイス制度導入にあたっての手続きについて

適格請求書(インボイス)を発行できるのは、「適格請求書発行事業者」のみとなります。そのため事前に適格請求書発行事業者(登録事業者)として登録申請し、「登録番号」を取得しておく必要があります。

2021年10月1日から登録申請が開始され、「e-Tax」というWebサイトにて申し込みが可能となっています。

「e-Tax」での登録申請手順の案内(国税庁)

導入開始日である2023年10月1日までに登録を完了するためには、2023年3月31日までに登録申請書を提出する必要があります。期限間近になると混雑が予想されるため、早めの申請をおすすめします。

※適格請求書発行事業者の登録を受けるかどうかは、事業者の任意です。ただし登録を受けなければ適格請求書を交付することができないため、取引先が仕入税額控除を行うことができません。このような点を踏まえて登録の必要性をご検討ください。

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請求書の電子化とは

インボイス制度が導入されることにより、保管や管理業務が従来よりも複雑になります。そのため、より効率的に処理できるようにと請求書の電子化を行う動きが加速しています。

請求書の電子化とは、紙で発行し送付していた請求書を、PDFファイルなどの電子データで送付することです。

送付方法は以下の3つの方法があります。

  • PDFタイプの請求書をメールで送付
  • PDFタイプの請求書をクラウド上にアップロードして、取引先にダウンロードしてもらう
  • クラウド上に保管する

また、電子化した請求書の特徴として、請求書書面内に印影や偽造防止のためのタイムスタンプを埋め込むことができます。

タイムスタンプは、ある時刻にその電子データが存在していたことと、それ以降改ざんされていないことを証明する技術です。

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請求書の電子化によるメリット・デメリット

請求書の電子化によるメリット・デメリットはどのようなものがあるでしょうか。

メリット

インボイス制度導入の有無にかかわらず、請求書を電子化することによって以下のメリットがあります。

コスト削減

  • 紙の無駄を削減
  • インク代など印刷コストを削減
  • 封入作業の人件費削減
  • 郵送費用を削減
  • 場所をとらないため、スペースを有効活用できる

紙や封筒や切手、プリンターを使わずに請求書の作成・送付ができるため、大きなコスト削減が期待できます。請求書を封入する作業もなくなるため、人件費削減効果があります。このコスト削減は、環境にやさしい取り組みとしても有効です。

また、紙の請求書は保管場所が必要です。電子化することによって保管場所やプリンタの置き場所にしていたスペースが空き、スペースを有効活用することができます。

請求書の管理がしやすくなる

  • 検索がしやすくなる
  • 紙の請求書の紛失リスクの軽減

紙の請求書の場合、ファイルをめくって探さなくてはならず手間がかかりました。電子化すれば検索条件を入力してクリックするだけで、すぐに目当ての請求書を見つけることができます。

また、PC内やクラウド上に請求書データがあるため、紙と比べて紛失のリスクを減らすことができます。

業務効率アップ

  • 宛名ラベルの管理作業が軽減される
  • 封入作業が軽減される
  • 請求書の再発行・修正対応が迅速に行える
  • 押印・承認のために出社しなくてよい

紙の請求書を郵送するには、請求書と送り状、宛名ラベルを印刷し、宛名ラベルを封筒に貼り付け。請求書を三つ折りにして封筒に入れ、封をして切手を貼りポスト投函や郵便局へ持っていく……という作業が発生します。

請求書を電子化すればメールに添付や、クラウドにアップロードを行うだけで完結するため、手作業の業務を大幅に減らすことができます。また、封筒の宛名と中身が違うといった手作業で起こりがちなミスを減らすことができます。

また、紙の請求書は押印のために出社する必要が生じることも少なくありません。電子化されればネット上のやり取りで完結できるため、担当者が出社しなくても押印や承認を行えることもメリットです。

請求書受け取り側のメリット

  • 請求書を発行当日に受け取ることができる
  • 過去の請求書をいつでも確認できる

特に急ぎで請求書が欲しい場合、電子化されていると即座に請求書を受け取ることができるため、受け取り側にも大きなメリットがあるといえるでしょう。

デメリット

デメリットとしては以下が挙げられます。

電子データの保管場所が不適切なことによるデータの紛失

メールやダウンロード形式の場合、受領した請求書ファイルを適切な場所に保存しておかないと紛失のリスクが高まります。また、保管場所によってはバックアップを定期的に取得するなどの対応が必要です。

クラウド上に保存されるサービスではクラウド上にデータが保管されますが、サービスの利用規約などをよく読み、データの保管が担保されない場合は、自身でバックアップを取得しておくなどの対応が必要です。

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紙発行によるインボイスのデメリットは?

先述のように、2023年のインボイス制度導入にあたり請求書の電子化を取り入れる動きが高まっています。ここでは、紙で適格請求書を発行する際のデメリットを紹介します。

インボイス制度では金額にかかわらず、すべての適格請求書を7年間保管しておかなくてはなりません。これは発行する側・受領する側両方に義務付けられているため、保管・管理しなければならない適格請求書はかなりの数にのぼることが予想されます。

また、買掛金の突合せや、仕入税額控除を申請する際にも、素早く必要な適格請求書を照合できなければなりません。紙の場合この業務を手作業で行わなくてはならないため、人件費や業務にかかる時間が今までよりもはるかにかかってしまう可能性があります。

このような背景から、紙で適格請求書を発行することはデメリットが多いといえます。

請求書発行サービスの利用について

マネーフォワードなど、多くの請求書発行のクラウドサービスではインボイス制度に対応した請求書を作成することができます。紙の請求書よりも簡単に作成できる工夫が施されているサービスですので、もしも請求書の電子化をされていない場合は利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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電子化された請求書の法的な扱い

PDFなどの電子データでの請求書の保存は、法律的には問題はないのでしょうか。

請求書をはじめとする国税関係の帳簿や書類を電子データでやりとり・保存するときのルールは「電子帳簿保存法」により定められており、要件を満たしているのであれば全く問題はありません。

電子帳簿保存法について

1998年に成立した施行規則です。国税関係の帳簿類や証憑類の全部、または一部を電子データで保存することが認められるようになりました。

従来、会計帳簿や決算書といった書類は、紙での保存が基本でした。そのため、電子データになっている文書をわざわざ印刷して保存することを義務付ける企業も珍しくありませんでした。

電子帳簿保存法の施行・数回にわたる改正による適用要件の緩和により、電子データの導入がすすんでいます。

電子データの保存形態について

対象となる各種書類の電子データでの保存形態は、以下の3通りです。

1.電磁波記録による保存
各種書類をPCで作成し、印刷をせずサーバーやDVD、CDなどに保存する。

2.COM(電子計算機出力マイクロフィルム)による保存
各種書類をPCで作成し、COMによって保存する。

3.スキャナによる保存
紙媒体の書類をスキャンし、データに変換して保存する。
スマートフォンなどで撮影したデータも保存が認められています。

請求業務に関わる書類は「その他の証憑類」に該当し、電子データでの保存が認められています。(契約書、請求書、見積書、注文書、納品書、レシート、領収書など)

電子データを紙による保存ではなく、これらの電子データとして保存したい場合は、管轄の税務署長への申請・承認が必要となります。

ただし、「電子取引」に関しては、税務署長への申請・承認が不要となります。電子取引とは、一度も紙に出力せずにPDFなどの電子データで取引することです。具体的には以下のような取引です。

  • ネットワーク経由でビジネス文書をやり取りするEDI取引
  • インターネットを介した取引
  • メールの添付ファイルを含めた電子メールによる取引
  • ECサイトなどインターネット上のサイトを介した取引

電子取引は税務署長への申請が不要となりますが、代わりに「電子データの保存要件」を満たす必要があります。(電子帳簿保存法・第10条)

現在行われている電子データでの請求書のやりとりはほとんどが電子取引によるものだと思いますので、後述する要件を満たしていれば電子データの保存が可能となります。

電子取引における電子データの保存要件について

2020年(令和2年)10月1日に施行規則が改正され、保存要件が緩和されました。(<真実性の確保>の措置の選択肢が増えました。)

2021年(令和3年)10月現在、電子取引において以下の電子データの保存要件を満たす必要があります。

<関係書類の備え付け>
利用するシステム・サービスの利用方法や概要がわかる書類(マニュアル)を備え付けておくこと

<見読可能性の確保>
ディスプレイやプリンタを備え付けて、電子契約の内容を速やかに画面や書面で確認できるようにしておくこと

<検索機能の確保>…①②③すべてを満たす検索ができるようにすること
①取引年月日や取引金額等の主要項目が検索条件として設定できる
②日付と金額については範囲指定して検索できる
③2つ以上の項目を任意に組み合わせて検索できる

<真実性の確保>…①②③④いずれかの措置を行うこと
①電子データにタイムスタンプが付された後に取引情報の授受を行う(発行側のタイムスタンプの付与)
②取引情報の授受後遅滞なく電子データにタイムスタンプを付すとともに、電子データを保存する者かまたはその者の監督者に関する情報を確認できるようにする(受取側のタイムスタンプの付与)
③電子データの訂正削除を行った場合にその記録が残るシステム、または電子データの訂正削除ができないシステムを利用する
④正当な理由のない訂正削除の防止に関するルールを定めて備付け・運用すること

【電子帳簿保存法・第3条1の三〜五、第3条5の七、第8条1】参照

参考1:国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】問9
参考2:e-GOV法令検索「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律施行規則」(電子帳簿保存法の正式名称です。)

例えば、請求書などの電子データの取引の際利用者がデータを改ざんできないクラウドサービスを利用していれば、税務署長への承認やタイムスタンプは不要で保存可能です。

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2022年に行われる電子帳簿保存法の改正について

2022年(令和4年)1月1日に、新たに電子帳簿保存法の法改正が行われます。電子帳簿保存やスキャナ保存について、税務署長の事前承認制度の廃止やタイムスタンプの要件・検索要件の緩和など、抜本的な変更が行われます。

ここでは改正点をピックアップしてご紹介します。

①税務署長への事前承認制度の廃止

税務署長の事前承認制度が廃止され、届出制の導入へと変更されます。これにより、申請手続きの簡略化がされます。

②スキャナ保存におけるタイムスタンプ要件の緩和

国税関係書類をスキャナ読み取りした際には、従来までは受領者が自署した上で3営業日以内にタイムスタンプの付与を行う必要がありました。改正後のタイムスタンプの付与期間は最長2ヶ月と、大幅に緩和されます。また、電子データの訂正・削除を記録できるシステムに最長2ヶ月以内にデータを格納する場合はタイムスタンプ不要となります。

③スキャナ保存における適正事務処理要件の廃止

これまでスキャナ保存した電子データは、定期検査が必要でした。定期検査では、紙の原本とスキャナしたデータが同一であることを社内の人間や税理士がチェックする必要があり、検査が終わってからでないと原本を廃棄することができませんでした。2022年には定期検査が不要になり、原本をスキャナ後すぐに廃棄することが可能になります。

④電子取引の検索要件の緩和

2022年1月からは検索要件が年月日・金額・取引先のみとなり、簡素化されます。

⑤電子取引のデータ保存義務化

これまでは電子取引において電子データを紙に印刷して保存することが認められていましたが、2022年1月以降はこれが認められません。電子データの保存のみが認められます。

⑥不正行為によるペナルティ

データの改ざんを把握した場合は、重加算税の額に10%が加重されることとなりました。

インボイス制度開始に向けて請求書を電子化しておくと便利です・まとめ

2022年1月の法改正により、請求書をはじめとした国税書類の電子化へのハードルが下がることとなりました。しかし、電子取引データの紙保存が認められなくなった点、不正行為のペナルティが課される点は従来と大きく違うため気をつけておきたいポイントです。

電子帳簿保存法の要件を満たすためにも独自で仕組みを開発するのではなく、インボイス制度や電子請求書に対応したクラウドサービスを利用するのが安心です。クラウドサービス加入時には、上記「請求書の電子化の法的な扱い」「電子帳簿保存法の改正」の要件をクリアしているか、確認しておくとよいでしょう。

請求書発行のクラウドサービスはとても便利ですが、それだけでなく自社の業務システムと連携を行うとより便利に請求業務を完結することができます。

業務システムを連携することで、社内で確定した請求データと顧客データが請求書発行のクラウドサービスに連携され、請求データがクラウドサービス内に自動的にできあがります。これにより、データ登録の手間を減らすことができます。

クラウドサービスと業務システムとの連携につきましては、アクシアで対応可能です。お気軽にご相談ください。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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