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良い業者と悪い業者の判別方法について言及している下記のブログを拝見しました。

良い業者と悪い業者の判別方法

こちらのブログの中では「悪い業者」「まあまあの業者」「良い業者」の3つについて分類がされており、弊社は過去にこの3つの全ての道を通ってきておりまして、なるほどなあと感じた次第です。

色々と試行錯誤した結果として現在はこちらのブログの中で述べられている「良い業者」の方式を弊社ではとっているわけですが、現時点で「良い業者」のやり方に至ったことには理由がありますし、過去に「悪い業者」「まあまあの業者」のやり方を採用していた時にもそれぞれ理由がありました。

営業の手法として現在のやり方がベストなやり方であるかどうかはわかりませんが、システム開発会社がここで言う「悪い業者」「まあまあの業者」「良い業者」のやり方を採用するそれぞれの背景について、弊社の経験から考察してみました。

悪い業者

上記のブログの中で「悪い業者」とは、「なんでもできます!頑張ります!」と言ってしまう業者であると定義されています。弊社でも創業当時はまさに「悪い業者」でした。何も考えずに仕事を詰め込もうとしていました。

これは業種を問わず共通する問題だと思いますが、創業当初には仕事の受注が思うようにいかないことも多く売上が不安定な時期が続くこともあります。必要な売上が確保できないストレスというものは例えようのない苦しみです。

会社を設立してから年数が経ってくると、既存の取引先の比率が増えていき売上も安定してくるわけですが、会社創業の既存取引先の数が少ない時期というものは、新規の案件を受注して顧客を確保することにとにかく必死です。

時には必要な売上が全く立たない時期もあったりして、しかも創業間もない頃というのはそんなことが割としょっちゅう起こるものです。そうなると経営者としては「なんでもできます!頑張ります!」と言いたくなってしまいます。

でもこれって長い目でみれば逆効果でしかありません。なんでもできますと言って、顧客の無茶な要求まで全部引き受けてしまっていては、どんどん劣悪な労働環境となっていってしまい、ブラック企業まっしぐらです。

理不尽な要求をしてくる顧客は世の中のために壊滅させなければならない

何でもかんでも顧客の無茶な要求まで引き受けてしまっているようでは、その会社は無茶をしなければ顧客の無茶な要求をこなすことができませんので、どんどんブラックな体質へと染まっていってしまいます。

そうすると結果としてまともなサービスを提供できなくなってしまいかねませんので、「なんでもできます!頑張ります!」と見境なく言ってしまうような会社は悪い業者ということになります。

弊社でも営業でこのやり方をしていた時は良いことなかったですね。

まあまあの業者

まあまあの業者については「社に持ち帰って検討させて頂きます!」という業者だと定義されています。もしかしたら持ち帰ってまともな人が回答をくれるかもしれないということで。

弊社が営業でこの方式を取ることがあった時期には、営業専門の営業職の従業員を採用した時でした。エンジニアには開発の仕事に専念させるようにしたいという想いで、営業専門の従業員を初めて採用しました。

その営業社員はずっと営業職として活躍してきた人材ではありましたが、システム開発を行っていたわけではないのでプログラミングやシステムのことは詳しくわかっていませんでした。

プログラムやシステムのことがよくわからないので、営業の現場で顧客から少しでも難しい質問をされてしまった時には「社に持ち帰って検討させていただきます」となってしまいます。その場で迅速に適切な回答を顧客に提示することができません。

保守サポートの契約をさせていただいている顧客の営業サポートの場合だと、通常の開発業務よりもスピード感ある迅速な対応が求められることが多くなります。そうすると顧客から何か聞かれた時にすぐに答えられないというのは、最初思っていたよりもはるかに深刻な問題でした。

考えてみれば営業を行う人間が自分が売り込む商品の商品知識を持っていないなどということは論外ですよね。そんな人間に営業されたいと思う顧客がいるわけがありません。

弊社のようにオーダーメイドでシステム開発を行う会社が提供する商品とは、もちろんシステム開発であるわけで、システム開発の商品知識を備えるということはプログラムやシステムに関する技術に関する知識を備えていないと正直言って難しいです。

それが自社のパッケージ商品を販売しているようなIT企業であるならば、そのパッケージ商品の商品知識を習得していれば営業はできると思います。しかしオーダーメイドのシステム開発ではどうしても技術に関する専門知識は必要だと考えるようになりました。

ちなみに弊社では受注したシステム開発の仕事を他社に下請けすることはありませんが、「社に持ち帰って検討させていただきます」という企業の中には、下請けに流すので下請け企業に確認しますという意味でこのようなセリフを言っている営業も多いと思います。

何でもかんでもできますと言ってしまうような「悪い業者」と比べると、できるかどうか確認してから回答するだけまだマシかもしれません。そういう意味で「まあまあの業者」という表現はしっくりきますね。

良い業者

上記のブログの中で「良い業者」についての記述を引用させていただきます。

「それは技術上難しく、またコストが余計にかかるため、その方法を実現するにはこちらの方法を選択するべきです」

現場の人間がちゃんと来ていて、かつできることとできないことを適切に会話できる。

顧客から何かの要求を受けた時に、できることとできないことを判断して適切に対処できる会社が良い業者として定義されています。

そしてそのような対処を行うためには正しい商品知識が備わっていないと不可能です。オーダーメイドのシステム開発においてはシステムに関する専門知識を習得していないと難しいでしょう。

まずはできないことはできないとはっきりと顧客に言って断ることができること。何でもできますと言うことが良い営業ではなくて、長期的に考えれば断るべきことは断ることが顧客に良いサービスを提供できるようになるので良い営業です。

その上で最適な提案を行うためには商品知識がないと非常に厳しく、システム開発における商品知識とは開発に必要な技術情報については当然のことながらある程度必要となってきます。

弊社が「まあまあの業者」だった時に、スピード感ある迅速な対応を顧客に対して行うためには営業担当にシステムに関する専門知識が備わっている必要があるということに気づき、システム開発の営業はエンジニアが担当するべきだという結論に弊社では至りました。

そのため現在弊社では営業専門の社員はおらず、エンジニアが営業も兼任するような形で業務を行っております。ただし顧客折衝を得意ではないエンジニアも中にはいるため、そこは適正や本人の希望を考慮するようにしています。

システム開発に関する技術知識を熟知している人間が窓口に立つため、顧客からすると余計なやり取りが発生せずに最短の時間で最小限のコミュニケーションでやり取りすることができます。

今の形が開発会社としての営業スタイルとして最適であるかどうかはわかりませんが、過去に行ってきた「悪い業者」「まあまあの業者」よりははるかに良いスタイルであることは間違いないと思います。


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