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過去に新規の問い合わせのあった会社からこちらの主張を完全に無視されて無茶なスケジュールを要求されたエピソードを昨日Twitterに投稿しました。

このツイートに対する反応を見ると、上司や営業が顧客からの理不尽な要求をきちんと断ってくれなくて苦しんでいる方が世の中大勢いらっしゃるようですね。

会社としては売上落としたくないですからね。責任ある立場の方がたとえ理不尽であったとしても顧客からの要求を断れない気持ちはよくわかります。アクシアも昔はそうでしたから。目の前の売上ほしさに顧客からの無茶な要望を聞き入れて、その結果炎上するということを繰り返していました。

ちなみにアクシアが過去に出会ってきたとんでもない顧客の例をまとめた記事はこちら。↓

これはひどい!IT業界に巣食うブラックな顧客達

こういうとんでもない顧客に遭遇した時には毅然とした態度で望む必要があります。理不尽な要求をされた場合には決して要求を受け入れてはいけません。こういう理不尽な顧客は世の中のためになりませんから、こういう態度をいつまでも改めない顧客は壊滅させていかなければなりません。

無茶な要求を受けると負のスパイラルに陥っていく

顧客からの無茶な要求を受けるとどんどん負のスパイラルに陥っていきます。目の前の売上がほしいからといって安易に理不尽な要求を受けることは得策ではありません。長い目で見れば絶対損すると思います。

顧客の理不尽な要求を受けるためには、自分達も理不尽な対応をやらなければならなくなります。つまり自社の従業員に理不尽な要求を突きつけなければならなくなります。具体的には残業や休日出勤を従業員に要請しなければならなくなるでしょう。

あるいは残業や休日出勤は何とかやらずに通常の営業時間内のみで対応を行ったとしても、理不尽な要求をこなす時は大抵は売上が発生しなかったり異常に利益が低い状態で作業を進めなければならなくなりますから、従業員に分配できるお金は少なくなってしまうでしょう。どちらにしても理不尽です。

このように顧客からの理不尽な要求を受け入れるということは、自社の従業員に理不尽な要求を行わざるを得ず従業員の不満につながります。従業員の不満というものは長期的に見た時に、眼に見えないところで様々な悪影響を及ぼしてしまうと考えられます。

また一部の顧客が理不尽な要求をしてくると、そこに膨大な時間をつぎ込まなければならなくなりますから、本来時間を投入するべきだった他の大多数の顧客に使える時間が少なくなってしまいます。そうすると何の罪もない他の顧客からの不満を間接的に買うことになるかもしれません。

理不尽な要求をこなすために時間を費やし、代わりに他の通常業務での時間が削られてしまうかもしれません。そうするとサービスの品質が低下し、別の顧客からのクレームを引くことになってしまうかもしれません。

これらの負のスパイラルは実際にアクシアが過去に経験してきたものです。顧客からの無茶な要求を受け入れてしまう会社で働いていらっしゃる方は、上記のような負のスパイラルを実感されている方が多いのではないでしょうか。

1つ無茶を言う顧客は他でも必ず無茶を言う事実

無茶なことを言ってくる顧客の質の悪いところは、1つ無茶を言う顧客は他でも必ず無茶を言ってくるところです。無茶を言われるのはその1回だけだとは思わないことです。

1度理不尽な要求を受け入れてしまうと、「あ、この会社はこういう要求が通るんだ」と学習させてしまいます。そうすると2度、3度と理不尽な要求は繰り返され、今後それがずっと続くことになります。

理不尽な要求だろうと顧客なら許されると考えているような脳みそが沸騰している人達ですから、こういう人達を調子に乗らせてはいけません。

こういう理不尽な顧客に限って善意で無茶な要求を受け入れたりすると、それによって後で何か問題が起きたりでもすれば猛烈なクレームをつけてきます。それをネタにさらなる無茶な要求をしてきます。何とか無茶な要求に応えたところで感謝などされませんので決して受けてはいけません。

顧客とは対等な立場でなければならない

顧客だからといって人間として偉くなるわけではありません。礼儀はわきまえた方が良いと思いますが卑屈になる必要はありません。良い仕事をするためには顧客とは対等な立場でなければならないというのが私の信条です。

以前Twitterでこんなアンケートがありました。

https://twitter.com/vitaone_/status/872995334036758528

これを見るとほとんどの人はお金を出す側ともらう側は対等だと考えているようですが、2割くらいの人は顧客が上だと考えているようですね。人によって考え方はそれぞれですが、どうして顧客の方が上なのでしょうか。

お金を受け取る側が上だと思ってる人も1割いるようですね。お金はサービスの対価ではありますが、両者の間に上も下もないでしょう。

売上がほしいからこそ無茶な要求は断らなければならない

顧客から無茶な要求をされた時に、その要求を断ってしまえば「もしかしたら取引を切られてしまうかもしれない」という恐怖がありますよね。営業やったことある方なら誰しも考えたことがあると思います。私もかつてそうでしたからよくわかります。

取引が見合わせになってしまうと売上が落ちてしまう。売上を落とすようなことはやりたくない。だから少々の顧客からの無茶な要望も受けてしまう。それによって理不尽な思いをする従業員には会社の売上のために我慢してくれと頭を下げる。

わかります。すごくよくわかります。でも気持ちはわかるのですが実は違うのですよこれは。本当は売上がほしいからこそ無茶な要求は断らなければならないということにずっと後になってから気づきました。

無茶な要求をしてきて膨大な無駄な時間を使わされているのって分析してみるとごく一部の顧客だけのはずです。逆に大きな利益を会社にもたらしてくれている優良顧客もごく一部の顧客だったりします。パレートの法則というやつです。

別にパレートの法則に従って下2割の顧客を切れとは言いませんが、わがまま放題の理不尽な顧客がいたとしたら切った方が良いと思います。その不良顧客を切ることで、それまでその顧客に費やさなければならなかった膨大な無駄な時間を節約できるようになります。その時間を他の優良顧客に投入できるようになります。

優良顧客というのは元々売上や利益率が高いことが多いですから、さらに時間を投入して顧客サポートの質を上げることでさらに売上アップにつながります。理不尽な要求ばかりしてくる顧客に時間を使うよりも何倍もこの方が利益になります。

目の前の顧客や売上の機会を損失するのは確かに営業サイドとしては怖いことですが、その顧客の要求を受けることによって失う時間のことも無視してはなりません。その時間があればもっと売上をあげられる顧客に時間を使うことができるようになることを理解しないといけません。

売上が落ちるのが怖いから無茶な要求を受けるのではなく、売上がほしいからこそ無茶な要求は断るべきです。

顧客の無茶な要求を断るのは上司の責任

そんなこと言われても顧客が目の前にいるのに断るなんてできないよという人は大勢いるでしょう。それはその通りです。普通は断れません。

では誰が断らなければならないかというと、それをやるべきは上司です。無茶な顧客の要求を断るのは上司の責任です。部下に無茶な顧客は断っていいよと言ったところで上司の意向や会社の意向を無視して断ることなど一般の従業員にはできません。荷が重すぎます。

理不尽な要求をしてくる顧客がいた場合には、それを上司に報告する義務はあると思います。上司はその報告を受けて、長い目で見た時に会社の利益にならないと思ったら、上司の責任において理不尽な顧客の要求を断るべきです。

こういう時のために上司は権限も責任もあるのです。権限のない部下に「理不尽な顧客を断る」などという重荷を背負わせるべきではありません。理不尽なモンスター顧客が登場したときこそ上司の責任を果たす時です。

顧客が取るべき責任は顧客に取らせよ

こんなツイートがありました。

顧客が理不尽なスケジュールを要求してくる場合は大抵の場合こういうことです。もうすでに顧客の社内で動かせないスケジュールが確定しまっていて、そのツケを外注先に押し付けようとしてきます。それが理不尽なスケジュールの要求となって表れてきます。

顧客にも事情があることはわかりますが、そんなの自分達にはコントロールしようがないですし、その責任を理不尽に押し付けられても困ります。顧客自身が引いたスケジュールに問題があったのであればその責任は顧客自身が負うべきでしょう。外の会社に自分達の不手際の責任を代わりに取らせるなんて何様ですか。

この場合顧客が勝手に無茶なスケジュールでプレスリリースしてしまっているのですから、恥さらしかもしれませんが世の中にもう一度プレスリリースを出して再度適切なサービス稼働日を通知すればいいだけです。これが顧客自身が取るべき責任というものでしょう。何で外注先に責任を押し付けるんですか。

こういうことするところは取引先を対等に見ていないということなんですよねぇ…。

顧客が取るべき責任を自分達が代わりに負う必要はありません。理不尽な要求はきちんと断って顧客自身に責任を取っていただきましょう。

ブラックな顧客はみんなで断っていきましょう

冒頭で紹介した私のツイートの案件ですが、ツイートにあるようにもしかしたら弊社の後に他のどこかの企業が無茶なスケジュールで受注したのかもしれません。でもそれではダメなんですよね。一部の会社だけがそうやって理不尽な要求を断るだけだと、結局他の外注先に無茶な要求が流れていくだけになってしまいます。

世の中から理不尽な要求をしてくるブラック企業を壊滅させるためには、一部だけではなく世の中全体で理不尽な要求は断っていくということが必要となります。そうしないといつまでたってもこうしたブラック顧客が地上を徘徊し続けることになってしまいます。

いつまでもこういうブラック顧客をのさばらせておいてはいけません。世の中から理不尽な要求をしてくるブラック顧客を壊滅させるためにも、理不尽な要求には勇気を持って断っていくようにしましょう。


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