新卒採用と中途採用をわけることに何か意味はあるのか


システム開発の会社はできる限り教育コストをかけるべきではない」というブログ記事を先日アップしたところ、賛否両論様々なご意見をいただきました。私も教育は大切なことだと思っていますが感情論で教育教育と言うだけの思考停止ではなく、企業として優秀なエンジニアを集めるためにはどのようにするべきかを真剣に考えた内容です。

内容的に元々ご批判いただくことは予想していたので別にそれは良いのですが、ご批判される方の中にはやたら新卒採用と中途採用をはっきり区別したご発言が多かったことは面白いところです。

上記のブログの内容を「新卒ではなく中途で採用すべきだ」と考えられた方もいらっしゃったようなのですが、私があまり新卒と中途を区別して考えることがないため、そういった考え方をされる方が多いことは正直盲点でした。

私は新卒ではなく中途で採用するべきとは言っておりません。新卒でも中途でも優秀な人を採用すれば良いと思います。大企業となってくると色々と事情も変わってくる部分があるのかもしれませんが、今時新卒一括採用なんて古いのではないかとも思いますし、新卒一括採用の慣習による弊害も色々とあるのではないかと思います。

新卒一括採用で採用を行った方が良いメリットって何でしょうか?私にはよくわからないのでわかる方いたら誰か教えてください。

新卒でも優秀な人はたくさんいる

なぜか新卒だと一から全部教育することが前提みたいな言い方をされる人がいたのですが、新卒であっても既にスキルを身に付けていて優秀な人はたくさんいますよね。新卒は技能がなくて教育が必要という固定概念が強すぎるのではないでしょうか。

もちろん能力と言っても会社で必要とするものは必ずしもプログラミング能力だけではありませんし、仕事を進めていく上で何か不足する技能があるなら教育すれば良いと思います。

しかし学生でも趣味で相当高度なプログラムを書く学生もたくさんいますし、そういう人は中途半端に業務経験だけはあるけど大したスキルを持っていない人よりもよっぽど優秀であることも珍しくありません。

学生よりも社会人よりも優秀というのは必ずしも当てはまりませんしそんなものは錯覚です。学生の中にも既に相当優秀な人もいると考えないと色々な場面で判断を誤る可能性があります。

新卒一括採用だと給料が一律なのはなぜなのか

新卒は全員能力が低いという前提事項でもあるのか、新卒一括採用は全員一律の初任給が設定されることが普通です。中途採用の場合は能力に応じて給与額が設定されることが普通ですが、こちらのやり方の方が自然だと思います。

学生にも様々な能力の人が存在するわけですから、新卒一括採用で全員一律の給与設定がされることの方が理不尽です。

なぜ一律の給与設定が当たり前になっているのか私にはわかりませんが、終身雇用で年功序列が大前提となっていた時代であれば、勤続年数に伴って給与が上がっていくので新卒全員が一律の給与設定になっていることは理解できます。

しかしこれからはもう終身雇用や年功序列が前提の時代ではないわけですから、新卒採用時の給与設定が一律である必要もないのではないでしょうか。能力のある人に対しては最初から相応の給与設定がされた方が良いと思います。

新卒採用だからといって必ずしも教育が必須ではない

新卒一括採用すると全員が同じように研修を受けることが多いと思いますが、特にプログラミングスキルのようなものについては入社時点で人によって相当差があるはずです。

普通に趣味でバリバリプログラミングしているような人に対して、プログラミングの基礎研修みたいなことをやるのって誰が得するのですか?プログラムスキルが既にある人であれば最初から業務に入ってもらって相応の給与設定をしてもらった方がエンジニアと会社双方にとって良いことなのではないでしょうか。

プログラミングスキルがない人にとっては、企業に充実したプログラミング研修があることは魅力的だと思いますが、最初からプログラミング能力が高い人にとってはプログラミング研修なんてどうでもいいですよね。

既に高いプログラミングスキルを持ったエンジニアの人で「充実したプログラミングの研修制度」を求めている人なんて見たことありません。そういうものを求めるのはその時点でスキルがない人ですよね。

新卒採用と中途採用のように区別しなければ、能力が不足する人に対しては研修する、能力が十分な人には業務に入ってもらう、それぞれ相応の賃金設定にするというシンプルな図式になるはずですが、新卒採用というだけで無条件で一律同じ教育が行われるという謎の仕組みが多いと思います。

新卒一括採用での就職を逃した学生は苦労する

新卒一括採用という枠組みから一度外れてしまった学生は非常に苦労することが多いようです。学生時代の就職活動で失敗して就職浪人のようになってしまうと、新卒採用でも中途採用でもないような微妙な状態となってしまい、就職活動で苦戦するようです。

大学を卒業したらすぐに就職しなくても良いのではないかと個人的には思います。大学卒業してから半年間何かの技能を身に付けてから就職するとか、あるいは大学卒業してからしばらくやりたいことをしながら放浪してから就職といったことがあっても全然良いのではないかと思います。

しかし今の新卒一括採用という枠組みが厳然と存在している世の中でそんなことをやってしまうと、新卒として就職活動を行うことと比較すると就職のチャンスは比べ物にならないくらいに激減してしまいます。

たとえ能力のある人であったとしても、卒業と同時に就職というレールを一度踏み外しただけで就職に苦労する身分に落ちてしまうというのは相当に理不尽だと感じます。

新卒採用・中途採用の区別は無意味なのでは?

学校卒業と同時に就職しなければならないとか、新卒なら全員同じ教育を施さなければならないとか、新卒と言うだけで余計なしがらみが多すぎるように感じます。新卒採用と中途採用という区別をなくしてしまい、新卒だろうと中途だろうとその人の能力を見て同じ条件で採用する方が合理的なのではないでしょうか。

採用時期が学校卒業と同時で一律である必要もないですし、優秀な学生には最初から高い給与設定をすることで良い人材を集めやすくなりますし、無駄な教育を一律で実施するようなことも少なくなるのではないかと思います。

繰り返しになりますが、新卒一括採用のようなことを行うメリットが私には全くわかりませんので、わかる方いたら誰か教えてください。

 

先日のブログで「システム開発の会社はできる限り教育コストをかけるべきではない」ということを書いて、実際に採用する人の内訳も最近ではほぼプログラミング経験者ばかりになりました。一部アクシアの業務を行うための不足するスキルがある場合に必要な研修は行いますが、全くの未経験者から育て上げることと比べると即戦力になるまでのスピードは比較になりません。

そんな中、本日は久しぶりに全くのプログラミング未経験者が入社してきました。プログラミング経験はありませんでしたが、別の理由で将来大きな戦力になってくれると見込んで採用しました。

教育は重要だけどそれよりも重要なことはエンジニアが働きやすい環境を作ることだという考えは変わりませんが、必要であれば教育を行うことは当たり前です。総合的に考えて他にもっと重要なことがあると言っているだけで、教育は不要だなんて私は一言も言ってませんよ。

こちらのツイートにある通り、教育を行ったところでエンジニアが働きやすい環境でなければせっかく育てた人材を他社に奪われるだけの「野生の職業訓練校」になってしまうだけです。w