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システム開発のプロジェクトを進める中で、「本当にこのシステムは安全なのか?」という疑問や不安を抱えていませんか?セキュリティ対策は複雑で専門的なイメージがありますが、正しい知識と戦略があれば、誰もが安心してシステムを利用・運用できる環境を作ることができます。

本記事では、システム開発とセキュリティの深い関わりをわかりやすく解説し、具体的かつ実践的なセキュリティ対策をご紹介します。システム開発の安全性を確保し、ビジネスをさらなる高みへと導く秘訣を、ぜひこの記事を通して手に入れてください。

システム開発を検討されている経営者の方、プロジェクトマネージャーの方を中心に、セキュリティを真剣に考え、実践するための手引きとしてお役立てください。

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システム開発とセキュリティの切っても切れない関係

システム開発は、ビジネスの動きをスムーズにし、企業の業務を効率的にするための手段です。

しかし、開発費用を抑えよう、業務効率化をすすめようと夢中になり、システムのセキュリティが軽視されてしまうことがあります。

特にWebシステムはとても便利ですが、誰でも見られる環境(インターネット)上に構築するため、第三者に覗き見られたり乗っ取られたりするリスクが高まります。

リスクを低減させるために、セキュリティ対策は必要です。

セキュリティの役割

インターネット上に構築するWebシステムは性質上、悪意のある第三者からの攻撃を受けやすいというリスクを持っています。このリスクは、システム内に存在する「セキュリティホール(脆弱性)」と、「攻撃の対象となりやすい」という2つの特性に起因しています。

私たちがシステムを安心して使い続けられるようにするためには、強固なセキュリティ対策が不可欠です。

セキュリティが不十分なシステムのリスク

安全でないシステムは、企業にとって大きなリスクをもたらします。

  • 情報漏えい
  • 情報の盗難、盗聴
  • 情報の破壊、改ざん、削除
  • 不正アクセス
  • システムの乗っ取り
  • システムの停止……など

このような問題が発生すると企業の評判や顧客の信頼を損ない、最終的には経済的な損失をもたらす可能性があります。

問題発生を避けるためには、システム開発の初期段階からセキュリティを真剣に考え、全体のプロセスを通じてその重要性を強調することが必要です。

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システム開発後のセキュリティ懸念:サイバー攻撃

システムが完成して実際に使用され始めると、その安全性をどれだけ保てるかが大きな関心事となります。特に、お客様の大切なデータを管理するシステムの場合、その安全性は非常に重要です。

企業を脅かすセキュリティ懸念として代表的なものが、サイバー攻撃です。サイバー攻撃とは、インターネットやネットワークを利用して、コンピューターシステムやデータに対して意図的に悪意のある行為を行うことを指します。これには、データの盗難、システムの破壊、サービスの妨害など、さまざまな目的や手法が含まれます。

近年デジタル化が進み、企業や個人の情報が電子化され、オンライン上での取引やコミュニケーションが増えることで、サイバー攻撃のリスクも高まっています。

特に以下のような攻撃手法が知られています。

マルウェア

マルウェアは、パソコンやネットワークに被害を与えることを目的に作られた不正なソフトウェアの総称です。ウイルスやワーム、トロイの木馬、ランサムウェア、Emotetなどといった種類があります。

マルウェアに感染すると、コンピュータが正しく動かなくなる、データが勝手に削除されたり外部に送信されたりする、パソコンがロックされて解除するために身代金を要求されるなどの被害が生じます。

不正なメールのファイルを開いてしまったり、怪しいリンクをクリックしまったり、インターネットからダウンロードしたファイルに潜んでいたりといった経路で感染することが多いです。セキュリティホールを突いた攻撃をされて感染させられることもあります。

セキュリティホールを突いた攻撃

セキュリティホール(脆弱性)は、OSやソフトウェアのセキュリティに弱点がある状態のことを指します。

ソフトウェアにセキュリティホールが発見された場合、ソフトウェアの開発者がセキュリティホールを修正したプログラム(パッチ)を公開し、パッチを適用した最新版にアップデートするようソフトウェア利用者に促す流れが一般的です。

この公開された情報を悪用し、修正パッチを適用していないソフトウェアを狙った攻撃が行われることがあります。パッチが配布される前にセキュリティホールを見つけて攻撃してくる(ゼロデイ攻撃)こともあります。

これらの攻撃により、情報漏えいや改ざん、ウイルス感染などの被害が多く発生しています。

DoS攻撃、DDoS攻撃

ドス攻撃、ディードス攻撃と読みます。大量のアクセスやデータを送付してくるサイバー攻撃です。過剰な負荷をかけることによりサーバーダウンさせて、大きな損害を与えることが主な目的です。

他のサイバー攻撃を行うための目くらましとしても利用されます。攻撃されたサイトの管理者がDDoS攻撃の対応をしている間に、他のサイバー攻撃を仕掛けて情報窃取を行う……といった具合です。

ブルートフォース攻撃

ブルートフォース攻撃(ブルートフォースアタック、総当たり攻撃)は、考えられるすべてのパスワードの組み合わせを試し、不正ログインをする攻撃です。

パスワードを全て試す専用のツールを使うと、4桁の数字パスワードは約3秒で、英数字を混ぜても2分で解読できてしまうと言われています。

これにより、なりすましによるアカウントの乗っ取りや情報漏えい、クレジットカードや口座の不正利用などの被害が発生する恐れがあります。

ブルートフォース攻撃で認証を破られた場合、正規のアカウント情報での不正アクセスであるため、正規のアクセスと見分けがつきにくく、不正利用がなかなか発覚しにくい点が特徴です。長く複雑なパスワードにすることで考えられるパスワードの組み合わせが増えるため、リスクを低減できます。

セッションハイジャック

Webシステムは、Webサイトにアクセスした利用者を識別するためにセッションIDという情報を付与しています。このセッションIDを第三者が推察や盗むなどして見破り、不正アクセスをして乗っ取る攻撃手法をセッションハイジャックといいます。

これにより、個人情報やクレジットカード情報の流出、システムのデータ改ざんなどの被害が発生する恐れがあります。

SQLインジェクション

SQLとは、データベースに蓄積したデータを取得・検索するための言語のことです。

SQLインジェクションは、セキュリティの甘いWebサイトやシステムの脆弱性を利用して、不正なSQL文を実行させる攻撃手法の一つです。具体的には、お問い合わせフォームなどの入力フォームに情報を引き出すためのSQL文を入力し、実行されるといった攻撃を受けます。

これにより、個人情報などの機密情報の流出や改ざん、データベースの書き換えや消去、サーバ乗っ取りなどの被害が発生する恐れがあります。

システムの重要なデータを格納しているデータベースが攻撃されるため、被害が深刻化しやすい傾向にあります。

クロスサイトスクリプティング(XSS)

XSSは、セキュリティの甘いWebサイトやシステムの脆弱性を利用して、攻撃者が意図したスクリプト(簡易なプログラム)を不特定多数のユーザーのブラウザ上で実行させる攻撃手法です。

この攻撃は、脆弱性のあるページに悪意のあるスクリプトを仕掛け、そのページにアクセスしたときにスクリプトが実行されて攻撃されるという仕組みです。

この攻撃により、攻撃者はユーザーのセッション情報などの個人情報を盗んだり、ユーザーに偽サイトを表示させてその偽サイトからクレジットカード情報を盗まれる被害が確認されています。


これらの攻撃手法は、ウェブアプリケーションのセキュリティ対策の基本として、開発者や運用者が常に意識し、適切な対策を講じる必要があります。

システムが稼働し始めたからといって、セキュリティ対策が終わったわけではありません。定期的なセキュリティチェックやアップデートを行うことで、システムを常に安全な状態に保つことが大切です。

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システム開発のセキュリティ対策を行うタイミングは?

システム開発におけるセキュリティは、ビジネスの信頼性とデータ保護の観点から極めて重要です。早い段階からセキュリティの基盤を築くことで、後々のセキュリティリスクを大きく減らすことができます。

早い段階とは、システムが納品された時、稼働が始まった時ではありません。システム開発の初期である、企画・設計の段階からセキュリティ対策を考えていくことが大切です。

運用後に事件が発生してから対応すると、原状回復に時間がかかってしまいます。開発段階からセキュリティ対策を行うことで、システムの品質を高め脆弱性が入り込むリスクを軽減できます。

このシステム開発の初期段階からセキュリティ対策を講じる方法を、「セキュリティ・バイ・デザイン(Security by Design)」と呼びます。

セキュリティ・バイ・デザインのメリットは、脆弱性のリスクを軽減できるだけではありません。開発の手戻り工数が削減され、最終的に開発全体の工数・コストを抑えられます。また、保守・運用段階におけるメンテナンス性の高さも期待されます。

セキュリティ・バイ・デザインについて

セキュリティデザインについては、行政機関から入門書やガイドラインが出ています。IPAからは「セキュリティ・バイ・デザイン導⼊指南書」、デジタル庁からは「政府情報システムにおける セキュリティ・バイ・デザインガイドライン」がPDFで発行されています。

IPAが発行したセキュリティ・バイ・デザイン導入指南書では、読者の気持ちを代弁するキャラクター(アヒル)の声を交えながら、「セキュリティバイデザインはまず何をやればいいのか」を紐解いて紹介しています。システム開発のプロジェクト管理者および開発担当者を対象読者とした入門書です。

デジタル庁が発行している「政府情報システムにおけるセキュリティ・バイ・デザインガイドライン」では、システム開発の各工程で気をつけるポイントや考え方、チェックリストをまとめています。セキュリティバイデザインへの理解を深める参考文書という位置付けです。

この記事ではセキュリティバイデザインの考え方をもとに、システム開発の初期段階からどのようなセキュリティ対策を講じたらよいかを解説します。

システム開発前に詰めておきたいセキュリティ要件

的外れなセキュリティ対策は、コストや工数に無駄が生じかねません。具体的なセキュリティ対策を講じる前に、「どのようなセキュリティ対策をすべきか?」を考えるべきです。

セキュリティ対策はシステム開発会社に丸投げしよう!と考えるかもしれません。しかし、どの情報をどこまで厳重に守るべきは、その企業でないとわかりません。

例えば業務の手順情報が流出したとして、「他社では再現できないから流出しても被害は大きくない」となるのか、「他社に真似されたらうちの会社は致命的だ」となるのかは、システム開発会社では判断できません。もし前者だった場合は、厳重なセキュリティ対策を行うと過剰なコストがかかってしまいます。

そのため、発注者にも一緒にセキュリティ要件について考えてもらう必要があります。

ここでは、開発前に詰めておきたいセキュリティ要件を考える際のポイントを簡潔に紹介していきます。

脅威分析をする

脅威分析は、「システムを何から守るか」を明確にするために行います。

まずは、どのようなリスクが考えられるかを洗い出します。機密情報や個人情報を扱うシステムならば情報漏えいや情報の盗難、情報の削除、システムの乗っ取りなど、起こってしまったら重大な事故につながるリスクが多くあるはずです。

リスクを洗い出したら、そのリスクの引き金になる脅威や攻撃を洗い出していきます。サイバー攻撃や従業員の誤操作など、考えられることをすべて書き出していきましょう。

保護すべき情報はなにか明確にする

システムに入れる情報は、会社の資産です。個人情報や仕事のノウハウ、経営に関わる情報など、多岐にわたると思います。このような資産の中から、絶対に保護すべきものを全て洗い出しましょう。

全て洗い出せたら、「これがないと事業活動に支障が出る。すぐ復旧できないとビジネス活動が致命的だ」というものから、「ないと困るが復旧に時間がかかっても支障が少ない」というものまであると思います。これらの情報に優先順位をつけて、どの順番で守るかを明確にします。

セキュリティ要件をリストアップする

「脅威はなにか」「保護すべき情報とその優先順位」が出揃ったら、必要なセキュリティ要件が浮かび上がってきます。攻撃を受けたら被害が大きいと考えられる資産から順番に、リスクを軽減させるための対策を考えます。

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システム開発時のセキュリティ対策例

システムの安全を確保するには、「脆弱性を作り込まないこと」「攻撃による影響を軽減する対策を施すこと」が重要です。では、具体的にはどのような対策があるのでしょうか。

システム開発時に考えて実装しておきたい、セキュリティ対策例をいくつか紹介します。

最小権限の原則

最小権限の原則は、セキュリティの基本的な考え方の一つです。システムやアプリケーションにおいて、ユーザーやプロセス、プログラムなどが必要最低限の権限・アクセス権のみを持つべきであるという考え方を指します。

最小権限の原則を採用し、不必要な権限を持たないようにすると、以下のような効果があります。

  • 攻撃者やマルウェアが不正な動作を行うリスクの低減
  • 重要なデータを誤って削除するなどの事故防止
  • システムの安定性や整合性を維持しやすくなる

セキュリティシステムの導入

セキュリティシステムを導入することで、部外者の侵入対策ができます。基本的なセキュリティシステムとして、ファイアウォールIPSIDSWAFがあります。

身近なもので例えると、ファイアウォールは門番、IPSはネットワーク内の警備員、IDSは監視カメラ、そしてWAFはWebアプリケーションを守る専門家のようなものと考えるとわかりやすいかと思います。

ファイアウォールはネットワークの境界に位置し、不正な通信をブロックすることでネットワークのセキュリティを確保します。外部からの不要な通信をブロックしたり、内部ネットワークからの特定の通信を制限する場面で使用されます。

IPSは、インターネットとサーバーの間に設置し、ネットワーク内部や外部からの不正な活動や攻撃を検出し、それをブロックします。IDSは不正アクセスを検知し、アラートを出します。IPSとIDSを併用して使うことで、効率的に不正や異常を検知できます。ファイアウォールでは防げないDoS、DDoS攻撃のブロックに有効です。

WAF(Web Application Firewall)は、脆弱性を悪用した攻撃からWebアプリケーションを保護します。通信内容を常時監視し、脆弱性を悪用した攻撃を検出し、攻撃を防御します。「SQLインジェクション」「XSS」などの攻撃を防ぐのにも有効です。

データの暗号化

顧客の個人情報や企業の機密データを守るために、データの暗号化は必須です。暗号化とは、データを特定のコードやキーがないと読めない形に変換する技術です。これにより、万が一盗聴やデータ漏えいが起こっても、情報が不正に利用されるリスクを低減します。

データ暗号化は、情報をコード化し、特定のキーを持つユーザーのみがアクセスできるようにする技術です。例えば、常時SSL化を行ってWebサイトのデータ転送を暗号化したり、データベースに保存される顧客情報を暗号化することで、データ漏洩のリスクを軽減します。

関連記事:暗号化とは?基本知識をわかりやすく解説

常時SSL化(HTTPS化)する

常時SSL化とは、Webサイトの全ページでSSL(Secure Socket Layer)を使用して通信を暗号化することを指します。SSLは、インターネット上でのデータの送受信を暗号化し、第三者によるデータの傍受や改ざんを防ぐ技術です。常時SSL化によりWebサイトの安全性が向上し、ユーザーの信頼を得ることができます。

常時SSL化を導入するには、SSL証明書の取得が必要です。SSL証明書を導入したWebサイトは、URLが「https://」から始まり、ブラウザのアドレスバーに運営者情報が確認できる鍵マークが表示されるようになります。

常時SSL化は、現代のWebサイトにおいて基本的なセキュリティ対策として不可欠です。ユーザーの情報を保護し、サイトの信頼性を向上させるために、すべてのWebサイト運営者に導入を推奨します。

アクセス制御と認証・認可

アクセス制御は、ユーザーがシステムのどの部分にアクセスできるかを管理します。認証・認可プロセスを通じて、なりすましを防いで正当なユーザーのみがアクセスできるようにします。

アクセス制御は、ユーザーごとにシステムへのアクセス権限を明確に定義し、不正アクセスを防ぐ手段です。例えば、二要素認証(2FA)を導入することで、パスワードだけでなく、スマートフォンアプリなど第二の要素も必要とし、セキュリティを強化します。

関連記事:2段階認証とは?

フォームなどに入力されたデータの処理

ユーザーからの入力を扱う際の検証やサニタイズは、SQLインジェクションや、クロスサイトスクリプティング(XSS)などの攻撃を防ぐのに有効です。

サニタイズ処理とは、フォームなどに入力された情報をチェックし、有害な文字や文字列を見つけたら書き換えたり削除したりして無効化する処理のことです。例えば、入力フォームに不正なSQL文を入力されたとき、SQL文内で使われる角括弧[ ]を他の文字に書き換える処理を入れることで、SQL文が実行されずに攻撃を防ぐことができます。

他には、エラーメッセージをそのままブラウザに表示しないことも保険的な対策として有効です。データベースに関するエラーメッセージは、利用者のブラウザ上に表示させないほうがベターです。

ブラウザに表示するメッセージも気をつけるべきポイントです。例えば、ID、パスワードを入力してパスワードが間違っていたときに「パスワードが間違っています」とエラーメッセージを出してしまうと、IDが合っていることがわかるので攻撃に有効な情報となりえます。「IDもしくはパスワードが間違っています」とすることで攻撃のリスクを軽減できます。

多層防御を行う

多層防御とは、一つセキュリティが破られてしまっても被害を最小限にするために、別のセキュリティ対策を施すことです。

例えばファイアウォールの設定だけしていても、ファイアウォールでは防げない攻撃をされた場合は用意にセキュリティを突破されて大きな被害につながりかねません。

上記で紹介したようなセキュリティ対策を複数組み合わせ、一つセキュリティが破られても他のセキュリティによって被害を抑えましょう。

セキュリティテスト

システム開発の過程で、セキュリティテストを実施することは不可欠です。セキュリティテストでは、システムに存在する潜在的な脆弱性を発見し、それを修正することで、システムの安全性を高めます。テストは開発の各フェーズで行い、リリース前には特に徹底的なチェックを実施します。

セキュリティテストでは、システムに潜む脆弱性を発見し、修正します。具体的には、ペネトレーションテストを実施して外部からの攻撃にどれだけ耐えられるかを試したり、ソフトウェアを最新のセキュリティパッチで更新して、新しい脅威からシステムを守ります。

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システム運用時のセキュリティ対策例

セキュリティ対策を万全に講じた開発が終わったら、セキュリティ対策はしなくてもよいわけではありません。

サイバー攻撃は手を変え品を変え日々進化しています。また、運用時の誤操作によるデータ消去や、内部の人間による情報漏えいの事例も少なくありません。気を引き締め、引き続きセキュリティ対策を行いましょう。

ここでは運用開始後に気をつけたいセキュリティ対策例を紹介します。

OSやソフトウェアを常に最新の状態にアップデートする

OSやソフトウェアの最新版には、セキュリティホールの修正を行ったパッチが含まれています。定期的に最新版にアップデートを行うことで、セキュリティホールを突いた攻撃への対策を強化できます。

継続的な管理と監視を行う

万が一の事態が起こったときは、被害を最小限に抑えるためスピードが求められます。24時間システムを監視し、異常を検知したらアラートが飛ぶ体制を構築しましょう。

システムの性能やセキュリティを維持するためにも、アップデートやパッチの適用がないかの確認や、ログの監視などの活動を定期的に行うことが重要です。

定期的にデータのバックアップを取る

データの紛失や破損に備えて、定期的にバックアップを取りましょう。

内部犯による攻撃対策

あまり考えたくはありませんが、敵は外部だけではなく組織の内部にいる可能性もあります。実際に組織内部の者によって、情報漏えいが起きてしまった事件も少なくありません。

内部の者が簡単に情報を持ち出したり不正利用できないような対策も必須です。

  • 情報へのアクセス権限を細かく設定する
  • サーバーやデータベースなどのログイン時には、通知が飛ぶ設定にする
  • 操作ログを監視し、異常があればすぐに対応する……など

セキュリティ教育の実施

従業員のセキュリティ意識が低いままだと、リスクの高い行動を取る恐れがあります。セキュリティポリシーや社内ルールを策定し、従業員への周知と教育を徹底しましょう。

  • 単純なパスワードにすると推測されやすいため、長く複雑なパスワードに設定する
  • 同じパスワードを複数のサービスで使いまわさない
  • 怪しいメールやサイトのリンクを開かない、ファイルをダウンロードしない
  • 暗号化されていないなど、信頼できないWi-Fiを利用して社内情報にアクセスしない
  • パソコンなど、情報が入ったツールを持ち出す際のルールを決める
  • 最新の脅威を把握する……など

問題発生時の体制を整える

セキュリティ対策を入念に行っていても、突破されてしまう可能性はあります。慌てず迅速に対応できるように、体制や手順を事前に用意し整えておきましょう。

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まとめ: システム開発とセキュリティ対策の重要性

システム開発プロジェクトは、企業のビジネス運営と深く結びついています。そのため、開発されるシステムが安全で信頼性が高いものであることは、企業のブランド価値や顧客信頼にも直結します。本記事では、システム開発におけるセキュリティ対策の重要性と、その実現方法について詳しく解説しました。

システムのセキュリティは、単なる「オプション」や「後付け」ではなく、プロジェクトの初期段階から組み込むべき根本的な要素です。開発プロセス全体を通じてセキュリティを考慮し、リスクを最小限に抑えることで、企業と顧客双方にとって価値あるシステムを構築できます。

また、システム開発会社とクライアントが協力し合い、強固なパートナーシップを築くことも、プロジェクトの成功には不可欠です。双方が共通のセキュリティゴールを持ち、継続的にコミュニケーションをとりながら、安全なシステム開発を進めることが大切です。

セキュリティ対策は、初期投資が必要なものの、長期的な視点で見るとその価値は計り知れません。セキュリティインシデントの防止、顧客からの信頼の獲得、法的コンプライアンスの確保など、多岐にわたる利点があります。

システム開発とセキュリティ対策は、ビジネスの持続可能性と成長をサポートするために、適切に組み合わせ、実施することが必要です。これからも、安全で信頼性の高いシステム開発を目指し、持続可能なビジネスを構築していきましょう。

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