「何もしてないのにパソコンが壊れた」パソコン初心者あるあるだと思います。
パソコンに詳しい方には笑い事にされがちですが、壊してしまった側としては本当になぜ壊れたのかがわからず、対処の仕方に困ってしまいます。また、相談される側もいきなり「何もしていないのに壊れた」とだけ言われても困ってしまいます。
そこでこの記事では、パソコン初心者やパソコンに詳しくない方に向けて、パソコンが壊れたときにうまく説明をしてスムーズに解決できるように、よくある原因や対策方法をまとめました。
アクシアはシステム開発会社ですので、
①パソコン本体がおかしいケース
②業務システムなどのWebシステムがおかしいケース
の2つの視点から解説していきます。この記事で得られる情報は以下の通りです。
- 「何もしてないのに壊れた」3パターン
- 壊れる原因となるよくある操作や行動
- 本当に何もしていないのにパソコンが壊れてしまう原因
- パソコンが壊れて問い合わせをするときに業者に伝えるべき情報
- IT業界の「何もしていないのに壊れた」あるある
パソコンやシステムがおかしくなってしまったときに早く解決できるヒントとなりましたら幸いです。
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「何もしてないのに壊れた」とは
「何もしていないのに壊れた」は、パソコン初心者がよく使う表現として使用されがちです。インターネット上ではおもしろネタ扱いや、大喜利の題材としてたびたび話題にあがります。信用してはいけない言葉の代名詞として使用されることもあります。
「何もしていないのに壊れた」は、大きく3パターンに分かれます。
- 本当に何もしていない
- 本当は何かしたけど自覚がない
- 本当は何かしたし、心当たりがあるが隠したい
この3つについて、システム会社側での対応をまじえて紹介します。
本当に何もしていない
何かした覚えが全くなく、いきなりパソコンやシステムがおかしくなったパターンです。
①パソコン本体がおかしい場合
ハードウェアの不具合や故障、ソフトウェアの不具合が考えられます。後述の「『何もしていないのに壊れた』でよくある原因」で詳しく解説します。
②システムがおかしい場合
システム保守・運用を担当するシステム会社のスタンスとしては、このスタンスで向き合うべきです。保守移管を検討されている顧客から聞こえてくる既存の業者の対応の悪さには多くの場合、「不具合連絡しても、ろくに調べもせずにこちらのせいにされる」といった不適切な対応がとられていることがあります。
何もしていないのにおかしな結果となった、登録していた情報が意図しないものになっているという問い合わせの際にはまず、経緯を確認し実際にどのような操作が行われたのかを確認します。ヒアリングした内容とシステムのデータやログを確認し、システムに不具合がある可能性をまず探ります。
調査の結果、システムに不具合がある場合、瑕疵であることを報告します。その対応とスケジュール、不具合が発生していることにより被害が拡大する場合、拡大防止のための1次対応(システム機能として制約をかける、または、利用上の注意喚起度促すなど目的が達成できる最速の手段をとる)が取れる場合は講じ、被害の拡大を防ぎます。
本当は何かしたけど、その自覚がない
実際には何かしたが、それが原因でおかしくなったと自覚していないパターンは、実際によくあります。
①パソコン本体がおかしい場合
こういうことをすると動作がおかしくなる、という操作や行動がいくつかあります。代表的なものを後述の「『何もしていないのに壊れた』でよくある心当たり」で解説します。
②システムがおかしい場合
調査の結果、自覚している操作と、実際のシステムの操作ログが一致しないことがあります。システムの不具合は発見されず、仕様通りの場合はここに当てはまります。
ほとんどの場合は、勘違いや記憶違いが原因です。調査結果を丁寧に説明すると納得いただけます。
本当は何かしたし、心あたりがあるが隠したい
パソコンが壊れるようなことをしてしまったが、知られたくないため隠す、というパターンです。
①パソコン本体がおかしい場合
原因がわからなくても解決できる場合もありますが、解決までに時間がかかる、パソコンが直らない、などいいことはあまりないと言えるでしょう。
②システムがおかしい場合
システム操作をミスしてしまい、どうしてもデータをもとの状態に戻してほしいが、ミスしたことが明るみになり、組織内での評価が下がる、処罰されるなどの事情がある場合、全力で操作ミスを否定される場合があります。
このような場合、調査の結果システムの動作としては問題なかった事実をエビデンスつきでメールなどの形に残るように記録しておくことが必要です。
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「何もしていないのに壊れた」でよくある心当たり
「何もしていないのに壊れた」とだけ言われて相談をされても、相談された側は困ってしまいます。パソコンやシステムがおかしくなってしまった直前に行っていた操作を伝えることで原因が判明し、スムーズに解決することができます。
ここではパソコンがおかしくなるきっかけとなる操作や行動を紹介します。当てはまるものがありましたら、積極的に伝えるように心がけましょう。
あやしいメールやサイトを開いた
①パソコン本体がおかしい場合
メールやサイトにウイルスが仕込まれており、感染してしまうとパソコンがおかしくなってしまいます。ウイルス感染については後述します。
②システムがおかしい場合
アクシアの開発プロジェクトに直接かかわる範囲では該当はありません。
コンセントが抜けてしまった
①パソコン本体がおかしい場合
コンセントが抜けていてパソコンの電源が入らないということは意外とよくあります。電源が入らない場合は念のためコンセントが抜けていないか確認しましょう。
②システムがおかしい場合
アクシアが開発するシステムはWebサービスですので、直接的にはありません。あるとしたら、社内のルーターなどのネットワーク機器の電源が落ちていたなどです。
むやみやたらに強制終了をした
①②共通
パソコンは通常終了をした場合、使用中のアプリなどを終了させ次に起動する準備を終わらせてから電源を落とします。強制終了してしまうと準備をする時間が取れずに電源を落としてしまうため、次の起動時にトラブルが起きる可能性が高くなります。
また、強制終了することでパソコン内部の部品(HDD)に大きな負荷がかかるため、故障の原因にもなりかねません。
パソコンが全く動かなくなってしまい、キーボードやマウスにも反応しない場合の強制終了はやむをえませんが、むやみやたらに強制終了することは控えましょう。特に、自動更新中や手動アップデート中にパソコンが動かないからと強制終了すると故障の原因となるため、更新中の強制終了はやめましょう。
アプリを大量起動している
①②共通
パソコンの動作が遅い・カクつくなどの場合、パソコンのスペックが低すぎることや、アプリケーションを大量に起動していることが原因の場合があります。
使用していないアプリはこまめに終了しましょう。
何かをインストールした
①②共通
ウィルス対策ソフトをインストールしたことでセキュリティ設定が厳しくなり、Webシステムからのファイルダウンロードやメール受信で迷惑メール判定されるなどの事例があります。
アップデートをした
①②共通
OSやWebブラウザのアップデートにより、動作が普段と変わることがあります。
Webシステムでは、ブラウザのアップデートが最も影響を受けるポイントです。自動でアップデートされることが多いため気づきにくいですが、連絡不具合の再現性が確認できない場合、ブラウザの種類、バージョンをヒアリングするのはWebシステムの開発者であれば基本プレーとなります。
古過ぎて壊れた、サポート終了して使用できなくなった
①パソコン本体がおかしい場合
パソコンは本当に何もしない状態で長年放置すると壊れます。パソコンの経年劣化によって壊れたり、ソフトウェアが古くうまく作動しない場合があります。
②システムがおかしい場合
ほとんどありませんが、保守対応外のシステムでオンプレミス型サーバーが故障した事例は過去に聞いたことがあります。
ウイルス感染の予防と対策について
大前提として、Windows10にはマイクロソフトが無償で提供している「Windows Defender」というウイルス対策ソフトが入っています。その上でウイルス対策ソフトが売られています。ウイルス対策ソフト(セキュリティソフト)は常に最新の状態にしておきましょう。
ウイルスを作る人々は、セキュリティの穴を毎日探しています。新しいセキュリティの穴をついたウイルスが日々作られているため、ウイルス対策ソフトを数種類入れていても感染するときは感染してしまいます。
そのため、少しでも感染する可能性を下げる対策を個人個人でとる必要があります。
- あやしいサイトを見に行かない
- 送り主が誰かよくわからないメールに気をつける
ウイルスが仕込まれているサイトの場合、URLをクリックするだけで感染することがあります。メールの場合、メール自体は開いても大丈夫ですが、添付ファイルにウイルスが仕込まれているパターンが多い傾向にあります。特に、添付ファイルの最後が「.exe」だった場合は用心してください。
「.exe」はエグゼファイルと呼ばれ、ファイルを開いたらプログラムを実行する仕組みになっています。知らない送り主からこのファイルが送られてきたときは、絶対に開かないようにしましょう。
もしも感染したら
感染した!と感じたら、すぐにLANケーブルを抜く、もしくはWi-Fiの電源を切ってください。インターネット通信を遮断して、パソコンの中身を自分しか触れない状態にしましょう。これにより被害の拡大を防ぎます。
通信を遮断後、ウイルス対策ソフトの案内に従ってウイルスを特定し、駆除します。うまく駆除ができなかった場合は、初期化して一度データをまっさらにし、OSを再インストールします。
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「何もしていないのに壊れた」でよくある原因
前述した操作や行動をした覚えがないのに壊れたときは、ハードウェアに原因があることがほとんどです。以下のような原因が考えられます。
パソコンが置かれている環境による不具合・故障
ほこりや湿気、磁気が原因となって接触不良などを起こし、パソコンがうまく動かないことがあります。パソコンの周りをこまめに掃除することで不具合が起きる確率を下げることができます。
熱暴走
パソコンは熱に弱い機械です。高温にさらされると部品が変形し、故障の原因となります。特にノートパソコンは熱暴走が起きやすい傾向にあります。
- 暑い部屋・夏の車の中など高温の場所に放置しない
- 重たい処理をして熱くなったら使用を中断して温度を下げる
- 不要なアプリは閉じて処理の負荷を下げる
- 通気孔をきれいにして熱放出を促す
- パソコン用冷却グッズを使用する
などの対策を取るとよいでしょう。
部品の不具合、故障
パソコンの部品であるマザーボードやハードディスク、メモリなどの故障によりパソコンが起動しない、再起動を繰り返すといった現象が起きます。
- コンセントがささっているが電源がつかない場合はマザーボード、もしくは電源ユニットの故障の可能性があります。
- 電源がついてもすぐ落ちてしまう場合は、バッテリーの劣化やCPUファンの故障が考えられます。
- 使用中にいきなり再起動してしまう場合は、メモリやハードディスクの故障、ドライバの不具合が考えられます。
マザーボードやハードディスク、メモリはそれぞれ故障しているかどうかの診断を自分ですることができます。ハードウェア診断ツールと呼ばれ、パソコンメーカーごとに用意されています。
故障しているようであれば、メーカーや修理業者に問い合わせして修理依頼をしましょう。
ソフトウェアの不具合、故障
青いエラー画面や、自動修復画面が出る場合はソフトウェア、特にOS(Windowsなど)が不具合や故障を起こしている可能性があります。
エラーコードを調べて解決する、自動修復画面に従う、OSアップデートをする、不自然な動きを見せる前の状態に戻す、などを行うことで改善される場合があります。エラー画面を見ながら自分で直すのに自信がない場合は、スクリーンショットを撮った上で人に相談すると良いでしょう。
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「何もしていないのに壊れた時」の対策は?
ここではシステムがおかしくなってしまった際、システム会社に問い合わせをするときに伝える情報を解説します。
- 操作手順
- おおよその操作時間
- スクリーンショット
- OSの種類バージョン
- ブラウザの種類バージョン
の5つがあれば調査を開始できることが多いです。
また、症状確認の際に入力ファイル(ファイルアップロードにエラーになった場合であれば、実際にアップロードしようとしたファイル)を提供すると問題解決が早くなることがあります。
操作手順
①この操作をすることで
②本来はこのように動くことを期待していたが
③実際はこのような動きになった(エラーが出た)
というように操作手順を教えていただけると、とてもわかりやすく助かります。
おおよその操作時間
プログラムの裏側を見てみると、壊れたときのログが残っている可能性があります。そのため、「13時〜13時半の30分程度システムを利用した」というように具体的な操作時間を教えていただけると、一気に特定がしやすくなります。
スクリーンショット
どのような状態になっているのか、画面のスクリーンショットがあるとよいです。
Windows10の場合、[Windows]+[PrintScreen]の2つのキーを同時に押すと、全画面のスクリーンショットを撮ることができます(ノートパソコンなど、うまくいかない場合は[Windows]+[fn]+[PrintScreen])。
撮影したスクリーンショットはピクチャフォルダの中に自動保存されます。「エクスプローラー」→「PC」→「ピクチャ」の順にクリックして、「スクリーンショット」のフォルダの中に保存されています。
Macの場合は[shift]+[command]+[3]の3つのキーを同時に押します。撮影したスクリーンショットはデスクトップに保存されます。
OSの種類バージョン
OSの種類(Windows、Macなど)によって動きが違うことがあります。
WindowsのOSバージョンを調べる場合、検索ボックスに「winver」と入力して検索すると確認することができます。
Macの場合は、左上のリンゴマーク →「このMacについて」をクリックすると確認することができます。
ブラウザの種類バージョン
ブラウザの種類(Google Chrome、Microsoft Edge、Firefoxなど)が違うと、動き方・見え方にかなり違いがあります。
Windowsでブラウザバージョンを調べる場合、右上のメニューボタン →「ヘルプ」→「〇〇について(例:Google Chromeについて)」をクリックすると確認することができます。
Macの場合は左上の「〇〇(例:Chrome)」メニュー →「〇〇について(例:Google Chromeについて)」をクリックすると確認することができます。
調査の流れ
実際に起きた現象によって操作の方法は異なりますが、一般的にはこのような流れで調査を行います。
①具体的にどういう操作をしていたのか、操作手順を中心に上記の5つの情報をお伺いします。
②システム会社側でお客様からお伺いした操作手順で操作し、その事象が再現されるか確認します。
③再現ができたならばそれを元に解決方法を検討します。
④もしも再現しない場合、スクリーンショットやおおよその操作時間をもとに解決方法を探します。
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IT業界内の「何もしていないのに壊れた」あるある
アクシア内であった「何もしてないのに壊れた」よくあるエピソードを紹介します。こういうこともあるんだな、と参考程度に見ていただければ幸いです。
クレジットカードの有効期限が切れていた
AWSなどのサーバー利用料金をクレジットカード支払いにしており、有効期限が切れた際にカードを更新しておらず、アカウントが凍結され、WebシステムやWebサイトが停止したという事例が過去に数回あります。
CapsLockがかかっていた
「突然ログインできなくなった!」との連絡を受けました。⻑時間にわたる調査の結果、CapsLockが知らないうちにOnになっていたという結論でした。
サードパーティーのサービスが突然仕様変更または提供を中止していた
他のサイトから無料でAPIで情報を取得し、Webサイト上に表示していた(その時は天気予報情報だったと記憶しています)が、突然表示されなくなり、調べてみるとAPIの提供が終了していたことがありました。
提供終了する旨の事前予告はありませんでした。そのサイトの利用規約を確認しても事前の予告は約束されていなかったため仕方ない事案でした。
画面が点滅し始めた
おまけのエピソードです。「ミス操作をしてしまい、どうにかしてほしい」と焦った状態で電話連絡を受けました。操作ミス前の状態に戻すにはある程度時間がかかる旨を説明している最中に、感極まったのか「画面が点滅し始めた!」とお騒ぎになられました。
当然そのような仕様はなく、モニターの不調か体調の不調が考えられます。おそらく、感極まり瞬きの回数が多くなったのではないかと推察されますが、真偽のほどは不明で未解決となった障害です。
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何もしてないのに壊れた・まとめ
パソコンが壊れるときは、何かしらの原因があります。なにげない操作や行動が原因となることが多いため、直前にどんな操作をしていたかや、おかしくなる原因になりそうな行動をできるかぎり詳しく説明できるようになると、パソコンが壊れたときにもスムーズに解決することができます。
もしもパソコンが壊れてしまったときに、「何もしてないのに壊れた」と検索した方たちを助けるお手伝いができたら嬉しく思います。
アクシアでは、システムに詳しい従業員がおらずお困りの企業様のコンサルティングやサポートをする「IT顧問サービス」を行っております。全国対応可能ですので、お困りごとがありましたらお気軽にご相談ください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。