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保守の移管とは、システム保守をシステムを作った会社ではなく、別会社に管理の依頼をすることを指します。意外に思われるかもしれませんが、割とよくあることです。

この記事では、システム保守を別会社に移管する理由、保守移管の流れ、どんな会社に保守を依頼すればよいか、保守移管の際の注意点を紹介します。

アクシアでの保守移管の流れのリアルな内容を記載しました。この記事がお役に立ちましたら幸いです。 

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システム保守を別会社に移管する理由

なぜ保守をシステム開発依頼した会社ではなく、アクシアに移管のご相談をされるのでしょうか。過去の相談事例をご紹介します。

  • システムを開発したシステム会社が倒産してしまった
  • システムを開発したシステム会社が保守を行わない・行いたくないと言われた
  • システムを開発したシステム会社の対応が悪い
  • システムを個人の方に開発してもらったが、ずっと運用してゆくものなのでしっかりチームで対応してくれる会社に依頼したい

このように、さまざまな理由からアクシアにご相談にいらっしゃるお客様が多くいます。システム保守は原則必要なものです。何か不具合や問題が発生したときに問合せ先がない場合、そのシステムを問題のあるまま放置するしかなくなってしまいます。

問題が発生してから業者を探すとなると、問題が起きているシステムを扱うとわかった際にシステム会社も敬遠する場合が多くなってしまい、新しい業者に依頼するのに時間がかかってしまうこともあります。そもそも、保守の移管自体を敬遠するシステム会社は多いです。

また、同様のサービスを行っている企業に実際に問い合わせをして商談すると、リニューアルの提案をされてしまうことがほとんどのようです。

あるお客様は既存システムの保守が可能だと謳っている企業を調べ、アクシア含めて5社と商談を進めていたようですが、アクシア以外の4社からは「既存システムのこれ以上のメンテナンスは無理だ」と言われ、リニューアルの提案が返ってきたそうです。

このように、他社に相談して断られてしまった末にアクシアに辿り着いたというお客様も少なくありません。

なぜ保守の移管は敬遠されるのか

通常はシステムにあまり詳しくない営業担当が窓口にあたることが多く、保守移管(他社開発のシステム)の話を社内に持ち帰るとエンジニアから嫌がられることが多いようです。
実際に他社や他人が開発したソースコードを読むのは大変で、ストレスフルな作業です。

他社で開発したシステムを正常に保守するには、システムの解析を行う必要があります。ドキュメントが揃っていて、しっかりメンテナンスされていれば解析も少しは楽になりますが、そのようなことは過去にほとんどないのが現状です。

ドキュメントの間違いを発見してしまうと、ドキュメントの間違い探しに手間をとられるため、ソースコードを結局確認することになります。(解析作業が大変なのはアクシアも同じです。ただし、進め方には慣れています。)

アクシアでの保守移管

保守移管という事業は、⻑年積み上げてきたノウハウと実績化から競争力が高い分野です。年間で平均して3〜4社ほどの移管の実績があります。中小企業から大企業まで、顧客の規模や業界はさまざまです。2021年現在で15年の実績があり、ノウハウが積み重なっていて保守移管の進め方の勘所を抑えているのが特徴です。

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アクシアでの保守移管の流れ

保守移管の流れを説明する前に、前提事項をいくつかご説明します。

大前提

保守と開発の違い

保守とは、システムが動き続けるために必要なシステムメンテナンスや、システムの監視を行うことです。保守という一般的な定義には、開発や運用は含まれません。例えば、「検索項目を追加してほしい」「毎月バナーを更新してほしい」などの依頼は保守には含まれません。

保守契約にこれらのような開発や運用作業を含めたい場合、軽微なボリュームであれば保守契約内に保守契約の範囲として定義します。開発ボリュームが大きい場合は、別途定額での開発契約を結ぶか、個別の受託開発としての請負契約を締結しています。

初期解析費用が必要になる理由

「なぜ保守の移管は敬遠されるのか」でお話ししたとおり、他社で開発したシステムを正常に保守するには、システムの解析を行う必要があります。万が一の事態が起こったときに対応できるようにするため、表層だけではなくプログラムレベルで仕様を解析して把握する必要があるのです。他社や他人が開発したソースコードを読むのはとても大変な作業であり、アクシアではおよそ1ヶ月程度お時間をいただいています。


瑕疵(バグ)の取り扱いについて

瑕疵(バグ)については、そのシステムを作成したシステム会社に1年間の瑕疵担保責任があり、個別契約で瑕疵担保期間を延⻑していることも想定されます。他社に保守を移管した場合、瑕疵担保期間が残っていたとしても移管先には移管時に潜在していた瑕疵についての瑕疵担保責任はありません。移管後に、移管後の会社が手直しを行った部分については瑕疵担保責任は発生します。

複数人での対応

フリーランスの個人の方や、法人であっても個人に業務が属人化している場合が多いです。保守担当が1人しかいないケースですと、その人が病気になったときや退職してしまったときにシステムのことがわかる人間が誰もいなくなってしまって困った、というご相談をよく受けます。

持続可能な保守を実現するには、2名以上の担当者にて業務を実施する必要があります。1人に何かあったときにもシステム保守が止まらないように、アクシアでは必ず2名以上の保守担当がいます。

サポート時間や時間外の対応

アクシアでは平日の9:30~17:30をサポート時間としています。上記以外の時間帯は緊急連絡用のメールアドレスを提供し、このメールアドレス宛に連絡を頂いた場合、その時に取りうる最短最速の1次対応を行っています。

アクシアでは、サポート時間外では時間当たりの追加料金を申し受けています。時間外での対応は原則1次対応のみ実施し(起こっている事象の修復のみ実施する)、原因調査や再発防止策の検討については、翌営業日以降に実施としています。

一般的な流れ

現状ヒアリング

以下のような内容のヒアリングを行っています。

  • これまでの開発経緯
  • いつ頃つくったものか
  • どれくらいの期間運用しているのか
  • 作成にかかった価格帯
  • 初期開発ベンダーとの関係性
  • 現在の保守契約の契約内容
  • システムの品質トラブルがどれくらい発生しているか

保守移管の経緯の確認

改めて保守移管の依頼をした経緯の確認を行います。ポジティブな状態の移管となるように、発生している問題が解決するのは当たり前として、プラスアルファで改善点の提案ができるよう尽力しています。

商談時に想定される概算規模のご案内

ひととおりヒアリングを終えたあと、ヒアリング内容をもとに費用の概算をお伝えしています。

  • 初期費用
  • 月額費用

初期費用は過去の契約事例をもとにした実績ベースで決まります。月額費用は問い合わせ対応、システム監視、データバックアップ、セキュリティアップデート、SSL更新作業などを行う費用を提示しています。

正式決定後、解析作業を行う

保守の対象となるプログラムと設計資料をいただき、解析作業を行います。

保守開始

問い合わせ対応、システム監視、データバックアップ、セキュリティアップデートなどを中心に、2人以上の保守担当がいるチーム体制でしっかりとした保守運用を行います。

どんなシステム会社に保守を依頼すればよいか

保守を依頼する会社を選ぶポイントを4つご紹介します。

保守対象の技術要件にマッチした会社であるか

1つ目は、保守対象の技術要件にマッチした会社であることをチェックしましょう。例えば、保守移管を検討しているシステムの開発言語が、依頼したい会社で扱える開発言語とマッチしていないと、どんなにすぐれている会社に依頼しても保守移管は実現できません。

組織・チームで対応してくれる会社であるか

2つ目は、個人ではなく組織・チームで対応してくれる会社を選びましょう。保守担当が1人しかいない場合、もしもその人に何かあった場合に保守ができずにシステムが止まってしまう、という最悪の事態も考えられます。持続可能な保守が受けられるよう、複数人体制で保守にあたってくれる会社を探しましょう。

窓口担当者のフットワークがよいか

3つ目は、窓口担当者のフットワークがよい会社を選びましょう。システム保守で一番大事なものはスピードです。運用中のシステムに何かあったときには、とにかく早く対応をしないとどんどん被害が拡大してしまうこともあります。コミュニケーションが迅速に取れる会社を選びましょう。

お客様目線で考えてくれるか

4つ目は、お客様目線で考えてくれる会社を選ぶのが望ましいです。保守移管を検討しているお客様はネガティブな問題を抱えている状態である場合が多く、その問題を取り除くのが最低ラインだとアクシアは考えています。さらにお客様に寄り添って、問題を解消するだけではなくプラスアルファでより良い提案をするように心がけています。

企業のビジネスを支えるシステムの保守を行う際には、システム保守が継続して行われるということは非常に重要なことです。4つのポイントを参考に、信頼できる会社を選びましょう。

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保守移管の際の注意点

最後に、保守移管の際の注意点をいくつかお伝えさせていただきます。

保守の移管を行うには、初期費用に相当する作業が必ず必要です。この対応を行わずに保守を請け負うのは、何かあった際に適切な対応が通常取れません。見積もりに明示されているかいないかにかかわらず、進め方としてシステムを解析・理解したうえで保守を請け負ってくれるのかはよく確認しておく必要があります。

保守に含まれる対応がどの範囲なのか、軽微な改修作業を保守契約に含める場合は特にその作業ボリュームをできるだけ定量化して記載し、後で双方で認識のズレが発生しないようにする必要があります。

保守移管の流れ・まとめ

既存のシステム保守の移管を考えたときに、他社で作ったシステムの保守を引き受けてくれる会社を見つけることがなかなかできずに苦労するという話を聞きます。新規でシステム開発を引き受けてくれる会社は多くありますが、他社で作ったシステムの保守を引き受けてくれる会社は非常に少ないようです。

保守移管を依頼する際には、保守を引き受ける会社が既存のシステムを解析して、しっかりと仕様を把握した状態で保守に臨んでくれるか、複数人体制で保守に臨んでくれるか、万が一の際迅速に対応してくれるのかがとても重要となってきます。

アクシアには豊富な実績があり、保守移管のノウハウが積み上がっています。全国対応可能ですので、もしも保守移管を考えていらっしゃいましたら、まずはお気軽にご相談ください。また、他の開発会社に保守移管を断られても諦めず、ぜひ一度私たちにご相談いただければと思います。

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この記事によって、保守移管成功のお手伝いができましたら幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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