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ほんの一昔前までの世の中は、長時間労働が当たり前の世界でした。私自身毎日終電まで働き、毎週休日出勤するという働き方をしていましたが、これが極めて特殊な事例だったかと言うとそんなことはなく、同じようなことをしている会社はたくさんありました。

しかし世の中で「働き方改革」が謳われるようになってからは空気が一変しました。馬車馬のように働くのが正しいといった主張は息を潜め、残業には上限を設定し、有給取得の義務化も実現されました。

そんな働き方改革の流れの中で「本音を言えない経営者」が一部では存在するようです。本音を言えば「もっと働け」と言いたいけれども、不用意にそんな主張をしようものなら一瞬で叩かれてしまう世の中になってしまったので、そんなことを声を大にして言うことはできないということのようです。

なぜたくさん働く必要があるのか

無能な経営者が非効率なやり方でしか仕事を回すことができず、残業がやむを得ない状況から抜け出せずに「もっと働け」と主張しているのはレベルが低すぎて論外なので無視します。

なぜたくさん働く必要があるのかを考える時によく言われることは、成長するためには長時間労働が必要だという主張です。これに対しては確かに長時間労働は成長するための一つの手段となり得るかもしれませんが、考え方そのものに問題があると私は考えており、以前「成長にはハードワークが必要というのは幻想だと思う」という記事を書いたことがあります。

成長するためには相応の時間をかける必要があるというのは間違いなく、天才でもなければ時間をかけずに成長することは困難です。しかし成長するための時間の使い方は長時間労働オンリーということは全くなく、他にも成長のための手段はいくらでもあるというのが私の主張です。

そもそも長時間労働が当たり前だった時代には過労による自殺者が出てしまうなど、問題があったから働き方改革関連の法案で様々な規制がかかったわけで、上記で紹介したブログ記事を見ていただいてもわかる通り、現在の規制が過剰なものだとは到底言えないので、現状の残業上限規制の中で「成長するための時間が足りない」と主張するのであれば、根本的な考え方のどこかが間違っていると言わざるを得ません。

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働きたい人は法律の範囲内で働けば良い

アクシアは残業ゼロの会社ですが、私は残業ゼロが絶対的な正義だとは全く思っていません。弊社の従業員には残業ゼロの趣旨を説明し、それが対外的なPRとなって会社にとってプラスになることも理解してもらっていますが、全ての会社が同じことをやる必要など全くありません。

たくさん働きたい会社は法律の範囲内で働けば良いと思います。1日24時間のうち、健康的な生活をするために睡眠時間を8時間、食事等の日常生活に必要な活動を2時間とすると、1日で自由に使える時間の上限は14時間くらいということになります。

上限まで働こうとすると1日14時間程度は可能ということになりますが、普通は通勤や運動など、健康に生きていくために必要な活動がありますので、現実的には12時間くらいまでが1日で働けるぎりぎりの上限と考えられます。

現在の法律では月の残業上限が80時間となっており、これは月20日働く場合は1日4時間の残業という計算になり、8時間+4時間で12時間が働く時間ということになります。

以上のように、この残業時間の上限設定は極めて妥当なラインだと考えられます。これ以上たくさん働けという行為は、健康な生活を損ねてでも働けと言っているに等しい暴挙です。働き方改革関連法案で設定された残業上限時間に文句を言っている経営者は、一度ご自分の考え方を根本的なところから見直した方が良いのではないでしょうか。

早く帰りたいと言えなかった労働者たち

世の中が働き方改革、残業削減、労働環境改善の流れに変わり、「もっと働け」と言いたくても不用意にそんなことを言えばブラックだと叩かれてしまうからそんなこと言いたくても言えなくなったという経営者がいます。私の知り合いの経営者でも結構います。

経営者なら自分の主張はちゃんと言えと思いますが、それでも不用意に何か言えばブラックだと叩かれてしまうのは事実なので、言いたいことが言いにくくなったという彼らの主張も理解できます。

ただ、今の働き方改革の流れになる前の長時間労働も当たり前だった世の中だった時に、早く帰りたくても帰りたいと言えなかった人達のことは、彼らの頭の片隅にでもあるのかな?と思う時があります。

経営者でも世の中の空気が変われば言いたいことも言えなくなるわけだから、普通の社員はもっと言いにくかっただろうと思うわけです。もし自分の会社の経営者や上司が、成長するためには長時間労働は必要だ!という考え方の持ち主であればなおさらです。

言葉では早く帰りたい人は帰っていいよと言っていたとしても、思想の根底に「成長には長時間労働が不可欠」という考え方が経営者にあれば、どうしたって長時間労働で頑張る社員がかわいくなりますよね。定時で帰ろうとする社員に対してはほとんど見向きもしなかったのではないでしょうか。

立場が弱くて言いたいことを言えなかった社員のことは特に気にすることもせずに、社会が変わった時に「自分たちの言いたいことが言いにくい世の中になった」というのはいささか自己中心的な経営者だなぁと私は感じてしまいました。まあ経営者は元々私含めて自己中な人が多いのかもしれませんが。