副業について思うこと


世の中では副業が流行っていますね。もはやこの流れが止まることはないでしょう。これからは副業がもっと当たり前の時代となります。

私の考え方の根底にあるものとして「多様な価値観を認め合う」というものがあります。信念として譲れないものも中にはありますが、基本的には色々な考え方があって良いという考え方です。自分の考え方を社員に押し付けるようなことはしません。

よって副業についても容認派です。副業が良いか悪いかについては色々な考え方があると思いますが、社員の考え方やライフスタイルは様々ですので、基本的には社員の考え方や価値観を尊重するスタンスです。

多様な価値観、多様な働き方が当たり前の社会になることは私は良いことだと考えます。しかし最近の副業の流行に乗っかって「副業ウェーイwww」的なノリで副業について考えている人達については警笛を鳴らしたいと思います。

副業は正義と、一方的なスタンスで情報発信しているメディアの人達についても同じです。もうちょっと色々な側面から物事を考えろよと強く思います。

副業については私の考えていることをブログで書こうとずっと思っていたのですが中々書けずにおりました。本日のブログに副業に関しての私の考えをまとめたいと思います。

お金を稼ぐための副業

何のために副業をするのかというと、ボランティアではなく副業ですので「お金を稼ぐため」という理由は当然あります。収入を増やすことを目的として副業を選択している人もいるでしょう。

しかし単純にお金を稼ぐことだけが目的となっている人は注意した方が良いと思います。なぜなら、そういう人は「お金を稼ぐこと=時間の切り売り」みたいな考え方になっていることが多いからです。

時間の切り売りをしてお金を稼ぐという発想は、長く働くことでお金を稼ぐという発想です。それは残業代を稼ごうとする人の発想と全く同じであり、下手すると残業代を稼ぐためにわざとダラダラと長時間働こうとする人もいます。

悪い企業からは「収入増やすために副業しても良いよ?」などと調子の良いことを言われて、本業の会社の仕事が終わった後に他の会社で副業するケースがあると思いますが、はっきり言ってお金を稼ぐためにこんなことするなら本業で残業した方がまだマシです。本業の会社で残業した場合は割増賃金が発生するからです。

本業の業務後に他の会社で働いている人は、単に割増賃金の権利を放棄しているだけの状態になっている人もいるかもしれません。本業の会社にそそのかされたのであれば、騙されているのに近い状態です。

本当は法律上は複数の会社に勤務する場合であっても、労働時間は通算して計算されることになっているので、副業の会社では割増賃金を払わなければなりません。「副業ウェーイ」のメディアの人達はこういう点には一切触れません。完全スルーですよね。こんなこと言ったら副業受け入れてくれる会社がなくなりますからね。

もちろん生活上どうしてもお金が必要な場合などに、時間を切り売りするやり方でお金を稼ぐことが必要になることもあるかもしれません。しかし基本的に時間を切り売りするようなやり方はおすすめできません。

そんなやり方をしてもその場限りの収入となってしまい、将来にはつながりませんから。いつまでたっても時間当たりの収入が低いまま推移することになってしまいます。

どうせ副業をやるなら、お金を稼ぐこと以外のこともしっかり考えて副業を行うことを強くおすすめします。

リスク分散するための副業

副業を行うことによって、本業以外の収入を増やすことは有効なリスク分散の手段となります。

企業経営を考える時には、一つの取引先に売上が偏りすぎないように、売上構成を複数の顧客に分散することは経営者としては当然行うべきリスクヘッジです。一つの顧客に売上を依存しすぎることは、その顧客から仕事を切られた時には直ちに倒産の危機に陥ることを意味します。その顧客から理不尽な要求をされてもその顧客を切り捨てることもできなくなります。

そうやって取引先を分散させる経営努力を行わず、一つの取引先に売上を依存しすぎているがために、顧客の言いなりにならざるを得ない下請け企業が世の中にはたくさんありますよね。仕事を出してくれる顧客企業が倒産すると、そこにぶら下がっている下請け企業もきれいに連鎖倒産します。取引先を分散させる施策を怠ることは経営の怠慢と言えます。

このことを同様に個人で考えた時に、今の時代は大企業でも倒産してしまうことが珍しくない時代ですから、収入を一つの会社に全て依存するやり方にはリスクがあると考えることができます。

万が一自分が所属している会社が倒産したり、自分が解雇されるようなことがあったとしても、他にも収入があれば少しは安心できます。

また本業で所属している会社から理不尽なことを言われたとしても、他にも安定した収入があるという安心感があれば、会社から理不尽な要求をされたとしても断りやすくなるというメリットもあります。

うまく副業を取り入れることによって、企業と同じくリスク分散の手段とすることができるでしょう。

一つの仕事に集中した方が勝ちやすいという落とし穴

リスク分散するために副業は有効だと書きましたが、では何でもかんでも収入を分散させれば良いのかと言うとそうではありません。

一般論として、色々手を出して複数のことに取り組むよりも、一つのことに集中した方が成長の速度が上がり、その分野での勝負で勝ちやすくなります。企業も顧客を増やしたり事業を増やしたりして収入を分散しリスクヘッジするか、有望な事業や顧客に注力するために「選択と集中」を取るか、常にその狭間で悩みます。一概にどちらが良いということではなく、その時の状況に応じたバランスです。

有名な経営戦略として、ランチェスター戦略というものがあります。ランチェスター戦略とは簡単に言ってしまうと、弱者が強者に勝つためには色々と手を出すのではなく、ここなら勝てるという点に力を一極集中させて局地戦で戦う戦略です。何もしないで単に強者と戦うと負けてしまう。だから一極集中して単一突破を目指す戦略です。逆に言うと、色々と手を広げるやり方は強者の戦略です。

これを個人に当てはめて考えてみた場合に、我々のような凡人(弱者)が強者に勝つためには色々手を出すのではなく、勝負するポイントに一極集中した方が勝ちやすいということです。

副業であれもこれもと色々と手を出している人と、ただ一つの分野に特化してその仕事の能力を徹底して磨いている人とでは、どちらが勝ちやすいのか想像してみるとわかりやすいのではないでしょうか。

天才であればあらゆる分野に手を広げたとしても、どの分野でもことごとく勝利を収めるかもしれませんね。でも99%以上の人は凡人なわけです。凡人が勝負に勝っていくためにはある程度は力を一箇所に集中させることも必要なわけです。

世の中には才能あふれる天才は存在するので、様々な分野に手を出すやり方を否定するつもりは全くありませんが、彼らのような天才と同じやり方を我々のような凡人に真似ができるのかどうか、それが最適な戦略なのかについては冷静に考えた方が良いかもしれませんね。

どうせ副業やるなら投資の考え方が必要なのではないか

ここまで書いてきて、じゃあ結局副業ってどうなの?と考えた時に、私自身明確な答えを出すことは難しいです。人それぞれの考え方次第としか言えません。

ただ一つだけ言えることは、単に時間を切り売りするような副業のやり方はもったいないということ。そうではなく、副業によって得られたものを自らの資産とするような副業のやり方が必要なのではないでしょうか。

時間を切り売りするのではなく、時間を投資することによって、スキル、経験、人脈といった自分の資産を作っていくような副業だったらやる意味はあると思います。なぜなら資産として身につけたスキル、経験、人脈は、そこで終わりではなく、将来にわたって自分にとってプラスに働く可能性が高いからです。

単に時間を切り売りしてお金を稼ぐだけで終わるなら、それは時間の消費です。そうではなく、何かしら自分の資産を形成して将来につながるような、時間を投資する副業が意味のある副業であるというのが私の現時点での副業に対する考えです。

副業をやることで「お金以外の何か」を資産として得るやり方も一つの戦略だと思いますし、本業に一極集中してその分野で勝てるように勝負することも戦略です。人によってどちらが合っているかは変わるかもしれません。

副業について散々考えてみましたが、私の中ではどちらが正しいという結論には至りませんでした。それぞれの考え方、戦略に合わせて、自分にとって最適な手段を選択すると良いと思います。

少なくとも「副業ウェーイwww」みたいなノリではやらない方が良いと思います。w

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