会社で求人募集をする時は、必要な職種やその条件を募集要項として掲載します。どんな人材を必要としているのかを記載して人材の募集を行うわけですが、時々、というか結構な頻度でこの募集要項に合致していない条件で応募されてくる方がいらっしゃいます。
「どうしても御社で働きたいんです」と言われることについては嬉しく思う限りですが、そもそも募集要項に記載のない条件で募集することってどうなの?と思っている方も多いのではないでしょうか。
募集要項にない条件で求人応募することについては賛否両論ありそうですが、私の意見をまとめてみました。
経験者のみ募集なのに未経験者からの応募が後を絶たない
以前は経験者、未経験者問わず募集をしていたのですが、おかげさまで応募数がどんどん増えてきて対応するのが大変になってきたため、途中から経験者のみの募集に変更しました。
未経験者の方からの募集を打ち切った時には、未経験者の門戸を狭めるなとか、未経験者も採用した方が社会貢献になるとか、様々なご批判をいただきましたが、弊社は学校でもボランティア団体でもありませんのでそこはご理解いただきたいところです。
ちなみに弊社ではプログラミングの業務経験は問わず、プライベートでも構わないのでプログラミング経験があるかどうかを見ています。
募集要項を変更してからは未経験者の方からの応募はさすがに減りましたが、それでも一定の割合で今でも未経験者の方からの応募があります。色んな方からご応募をいただきますが、
- 募集要項をそもそも読んでいない
- 未経験者は募集していないことを承知でダメ元で応募してくる
- やる気だけは誰にも負けないとやる気アピールしてくる
募集要項で募集していないのに応募いただく未経験者の方の特徴をあげるとこんな感じだと思います。こういう応募をして良いのか悪いのか悩んでいる未経験者の方も結構いるのかもしれません。
企業側に配慮のない応募の時点でアウト
募集要項にない条件での応募については賛否両論あると思いますし、企業によって受け取り方は違うかもしれませんが、私の意見としましては、
企業側に配慮のない応募の時点でアウト
だと考えています。まあ普通ですよね。相手に配慮のできない人にはうんざりしてしまいますよね。
募集要項を読んでいないとか結構失礼なことだと思いますし、面接の時に事前送付した履歴書を企業側が読んでいなかったらそんなの失礼ですよね。ダメ元で応募してくることについても、やる気を全面的にアピールすることについても、どれも自分の都合ばかりで企業側に対して何の配慮もないように感じます。
募集要項にない条件で応募をする時に本当に応募して良いかどうかを判断する際に、応募先企業のことも配慮できているかどうかは考えてみた方が良いのではないでしょうか。自分勝手な応募だと思ったのであればやめた方が良いです。
企業がほしい人材は貢献してくれる人
「御社でどうしても働きたいんです!」と言ってもらえたらそれはそれで嬉しいのですが、企業は別に自社でどうしても働きたいと思っている人がほしいわけではありません。企業がほしい人材は会社に貢献してくれる人です。そういう人を採用したいわけです。
逆の立場で考えてみた時に、求職者としても「ぜひ弊社で働いてほしい」と言ってくれる会社があったらそれはそれで嬉しいかもしれませんが、そういう会社を探しているわけではないですよね。
その会社で働いた場合に自分にどんなメリットがあるのかを考えて会社は選ぶはずです。企業としても全く同じで、その人を採用した場合に自社にどんなメリットがあるのかを考えて採用するわけです。
だから募集要項にない条件でダメ元で応募してくる人や、やる気だけは誰にも負けませんと叫んでいる人に何も魅力を感じないことがおわかりいただけますでしょうか。
企業に魅力を感じてもらいたいと思うのであれば、企業が欲する人材はどんな人材であるかを考えたり、自分ならその企業にどんな貢献ができるのかを考えないと中々良い結果には繋がりにくいのではないでしょうか。
働きたい働きたいと自分勝手なことばかり言っていても何一つプラスになることはありません。
やる気がありますとアピールしてくる人にやる気なんかない
やる気だけは誰にも負けません!と履歴書に書いてくる人は結構いますが、こうやって書いてくる人で本当にやる気があった人なんて1人もいませんね。やる気がありますとアピールしてくる人にやる気なんかありません。
もし本当にやる気のある人だったらとっくに行動に移しています。やる気がありますと叫ぶのではなくて、プログラミングの勉強をスタートさせているはずです。実際やる気のある未経験者の人はそうやって既に独学で勉強してから応募してきますよ。それをやっていない時点で負け確定です。
やる気のある人 → プログラミングの勉強をスタートさせている(行動している)
やる気のない人 → やる気はあります!といつまでも叫び続ける(行動していない)
よって、やる気がありますとアピールしてくる人にやる気なんかありません。
やる気だけは誰にも負けません!という人材を好物にしている企業もあります。それはブラック企業です。w
相手の企業がどんな人材を欲するかを考えて求人応募は行うべきですので、何も行動しないくせにやる気だけは誰にも負けませんとアピールしたいのであれば、そういう人はブラック企業にでも就職すればいいと思います。きっとお互いにマッチしてハッピー(?)になれます。うちの会社には来ないでほしいです。
本当にやる気があるのであれば、つべこべ言わずにさっさと行動してプログラミングスキルを習得するべきです。今時プログラミングスキルは特別な環境がなくとも自分で用意して勉強できるのだから、「プログラミングをやったことがない」という事実が、やる気のないことの証明となります。
自分本位で募集要項にない条件で応募されることは迷惑
当たり前ですが選考するために企業側も時間を使います。企業側に配慮のない応募は普通に迷惑だと言わざるをえないでしょう。
もし募集要項と合致していないことが企業側にあったとすれば、直ちにブラック企業だと批判されてしまいかねないこととなります。募集要項と事実がことなるということはそれくらいのことだと思うのですが、求職者は記載されている条件と合致していなくても応募してくる人が結構います。
相手の企業に配慮せずに自分勝手にそういうことをする行為は、ブラック企業がやっていることと大差ないのではないでしょうか。自分のことだけしか考えていないという点で共通していますよね。
逆に企業のメリットをしっかりと考えた上での応募なのであれば、募集要項にない応募でも良いのではないかと思います。募集はしていない職種だけども企業側が気づいていないだけで採用すれば企業にメリットのある職種もあるかもしれません。
そういう場合には「自分を採用すれば会社にこういうメリットがある」としっかり提案できれば、企業側としても検討の価値のある嬉しい提案になるかもしれません。