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人売りIT派遣企業はそろそろ壊滅させてもいいと思う

目次
  1. 中間搾取している会社ってどんな会社?
  2. 普通のシステム開発会社
  3. 人を送り込んで中間マージンを抜くことがメイン事業の会社
  4. エンジニアが1人もいない会社
  5. 知らないうちに間に何社も入っている
  6. 間に入ってるこの人達は何の付加価値も生み出していない
  7. さらにひどい会社も世の中にはある

先日書いた下記のブログに対してたいへん多くの反響をいただきました。

ブラック企業の見分け方(IT企業編)

おかげさまで本日時点でもこの記事が一番多くの方に読んでいただいている記事となります。

最初にお断りしておきますが、ここで「人売りIT派遣企業」「壊滅させるべき」と言っているのは、偽装請負(契約は請負・準委任なのに、客先から直接指揮命令を受ける違法状態)や、何の付加価値も提供せず中間マージンだけを抜く中間搾取で成り立っている会社のことです。派遣やSES(客先常駐)、準委任という契約形態そのもの、客先常駐という働き方そのものを否定しているわけではありません。ただ、客先常駐に多重下請けや客先からの指揮命令といった条件が重なると、構造的に偽装請負が起きやすくなるのは事実です。ここで言っているのは、そうした偽装請負・中間搾取に陥っている会社のことだ、という点はあらかじめ明確にしておきます。

この中でも私が常駐開発の問題についてかなり強い言い方で書いたことに対して、様々な反響をいただいております。この業界のエンジニアの多くの方が、客先常駐の現場のあり方に疑問を抱いていることを実感しました。

「その通り」「スカッとした」というご意見から「言いすぎだろ」というご意見まで様々いただいております。あえて強い言い方をしたのは、請負契約や準委任契約で契約しているにも関わらず、客先に常駐して他社の人間の指示を受ける——つまり偽装請負——という状況が現実の客先常駐の現場ではほとんど避けられておらず、伝えたいことをダイレクトに伝える目的で表現のわかりやすさを優先したというのもあります。

請負契約や準委任契約で契約し客先常駐したとしても、客先のスペースを借りているだけでその場には自社所属の人間しかおらず、他社の人間からの指示が入る可能性が一切無いという現場であれば偽装請負ではなく合法だと思われます。

しかしITの客先常駐プロジェクトというのはプロジェクトごとにいろんな会社からプロジェクトメンバーをかき集めてくることが通常であり、そこには複数の会社の人間が入り混じっているというのが現状であります。そのような状況の中で「他社の人間からの指示は受けない」「他社の人間に対して指示はしない」ということが保証されている現場というのは皆無と言って良いでしょう。

このように多重下請け構造の常駐開発には偽装請負や多重派遣などの多くの問題を抱えていますが、本日はその中でも中間搾取の問題にフォーカスして書いてみようと思います。

多重下請構造

多重下請構造

日々常駐開発の現場で汗を流されているエンジニアの方におかれましては、もしかする少々ショッキングな内容も含まれているかもしれません。常駐開発に対してますますの嫌悪感を抱くことになる可能性もありますのでご注意ください。

これを書くと中間搾取している会社の経営者からは恨みを買うことになるかもしれません。でも書きます。w

中間搾取している会社ってどんな会社?

現場で頑張ってるエンジニアの方って案外エンドユーザーと自社の間にどんな会社が介入しててどういう商流になっているかを知らないことも多いんですよね。私もサラリーマン時代には多重下請け構造についてよくわかってませんでした。IT業界の構造について生々しい現状を知ることになったのはフリーランスになってからです。

普通のシステム開発会社

顧客から案件を受注して自社で開発することがメインの会社であっても、一部でSES事業をやっていて売上の足しにしている場合があります。

私がサラリーマン時代に勤めていた会社は自社の従業員をどこかの会社に派遣するということはあまりやっていなかったのですが、社内で行う開発プロジェクトには常に他社から送り込まれてきたエンジニアが多数いました。

また自社で行う開発プロジェクトとは別に、営業チームがSES事業をやって売上を稼いでいたようです。他社のエンジニアを集めてきてどこか別の会社のプロジェクトに送り込み、中間マージンを稼ぐ仕事です。

当時その会社の社長はこのSES事業のことを人身売買と呼んでいました。

私はペーペーでしたが関わらずたまたま社長と話す機会があり、たまたま社長からSESをやっていることを聞きましたが、その会社で働く多くのエンジニアは自分の会社がSESをやっていることは知らなかったと思います。

人を送り込んで中間マージンを抜くことがメイン事業の会社

自社での持ち帰り案件を増やそうと努力していたりはしますが、ほとんどが人を派遣しての常駐開発がメインの会社です。自社の従業員を派遣するだけでなく、他社のエンジニアも集めてきてどこかのプロジェクトに送り込んだりします。

このタイプの会社は会社の従業員数が30人なのに自社のオフィススペースでは10人しか作業できない広さだったりすることもあります。常に他所の会社に人を送り込んでいるため、自社スペースは狭くても大丈夫なわけです。

エンジニアが1人もいない会社

エンジニアが1人もいない開発会社なんてあるのかよと思うかもしれませんが実際にあります。システムを発注する側としてはこういう会社に問い合わせしてしまうとひどい目にあいます。

この手のタイプの会社で多いのが社長1人しかいない会社です。会社のオフィスが社長の住所のことも多いのでホームページで見ると会社の住所がマンションの一室だったりします。

誤解のないように補足しますと、私は別に社長が1人で自宅で仕事されてる会社を否定してるわけではありません。このような会社が規模の大きな会社よりもよっぽど社会のためになっていることはたくさんあると思います。

私がここで問題提議しているのは中間搾取している会社ですからそこは区別してご理解いただくようお願いします。要するに社長1人で、人を右から左に流して中間マージンを抜くことだけをやっているような会社がそういう会社です。

人を送り込んで中間マージンを抜く会社と同じように、案件の情報とエンジニアの情報をかき集めてエンジニアを右から左に流します。そして契約の間に入って中間マージンを取り続けます。

知らないうちに間に何社も入っている

客先に常駐する現場のエンジニアの方は、自分が常駐している会社と自社の間で契約が交わされてると思いますよね?でもそうではない場合もたくさんあります。エンジニア本人が知らないだけで自社と常駐先の顧客の間には知らない間に何社も入ってることだってあります。

自分が日々夜遅くまで残業して頑張っている間、上で書いたようなエンジニアが1人もいない社長1人の会社にマージンが流れ込んでるようなことがあるんです。

常駐先のプロジェクトメンバーが10人だった場合に、もしかすると10人が全員それぞれ別の会社だったなんてことも普通にありえます。しかもそこのお金の流れに介在する会社の数は10社ではありません。5次請けや6次請けのようなことが当たり前に起きる業界ですから、もしかするとプロジェクトメンバーが10人しかいないのにそこに介在する会社の数は50社なんてこともあるかもしれません。

エンドユーザーから月額単価150万出てたとしても、5次請けまであったとしてそれぞれ20%ずつマージンを抜かれてたとしたら、最終的に落ちてくる売上は50万以下になってしまいます。

間に入ってるこの人達は何の付加価値も生み出していない

別に何社間に入ってマージンを取っていたとしてもそれ自体は良いと思います。ただし相応の付加価値を提供していればの話ですが。

私が許せないのは案件と人材の情報を横流しにするだけで何の付加価値も提供しない会社が存在することです。中間マージンを搾取するためだけに存在する会社があることです。

この会社たちはマージンだけ搾取して何も付加価値を提供しないだけではなく、何かあった時に一切責任も取りません。プロジェクトが炎上するなど、何か問題が起きた時には全部末端で働くエンジニアにしわ寄せがきます。だから常駐開発のエンジニア達は辛いんですよ。

間に入ってるこれら中間搾取だけしている会社達は、

何の付加価値を生み出すこともなく、何の責任も取らない会社です。

さらにひどい会社も世の中にはある

ここまで書いてきた内容はIT業界で働くエンジニアの方なら何となく聞いたことのある話もあったと思います。最後に私がこれまで見てきた中で最もひどい事例をご紹介したいと思います。

私がフリーランスで仕事をしていた時の話ですが、とあるシステム開発を行っているA社という会社がありました。システム開発と言ってもほとんど常駐開発ばかりやってる会社でしたが、某大手系列の資本の入っている会社でした。

そのA社に所属しているOさんというそれなりの権限のあるポジションにいた人がいたのですが、この人が自分の私腹を肥やすために驚くべきことをやっていました。下記の図をご覧ください。

中間搾取不正事例

中間搾取不正事例

A社に所属していたOさんは、自分の個人会社を作ってその会社をこの業界の多重下請け構造の中に組み込み、マージンを搾取することを考えました。そこで自分が担当しているプロジェクトに参入しているフリーランスのエンジニアの人達に声をかけて、Oさんの個人会社と契約させようと企みました。

ただこのままOさんの個人会社がA社と契約してしまうと、企業情報をチェックされたらOさんの会社だということがA社にバレてしまいます。そこで考えたOさんは、普段飼いならしている下請けのB社を間に挟む仕組みを考え出しました。これでA社にはOさんの個人会社の存在がわからなくなりました。

まるでマネーロンダリングです。

こんなことがA社にバレたら一発でクビになるだけではなく訴えられてしまうレベルです。

こんなことをやってる会社が世の中にはあるんですよ。多分他にもあると思いますよ。しかも末端で一生懸命働くエンジニアが知らないうちにこんなゴミみたいな会社が間に入って中間マージンを搾取していることもあるわけです。

ここであげたのは特にひどい事例でしたが、基本的には間に入って中間マージンを搾取しているだけの会社なんてこのA社所属のOさんと同じですよ。自分の私腹を肥やすためだけに存在してるわけです。

日々長時間残業で大変な思いをしているエンジニアのみなさん。こんなこと許せますか?

偽装請負さえなくなればこんなことはなくなります。偽装請負なんかができてしまうからこんなことができてしまうわけです。偽装請負を無くすためにも、客先常駐の現場で起きる偽装請負と、付加価値のない中間搾取をIT業界から無くしていくべきだと思います。

人売りIT派遣企業がなくならない限りこの業界のエンジニアの地位が向上することはない。残業削減、業務効率化、その他労働環境の改善などはそれからの話です。

人売りIT派遣企業はそろそろ壊滅させてもいいと思います。

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