エンジニアの遅刻問題について


この週末に学生時代のアルバイト仲間で集まる機会がありまして、そこで色々と昔を懐かしんだわけですが、その場で私が「うちの会社は遅刻が少ない」という話をすることがありました。IT業界というと遅刻常習犯であふれかえっているイメージ(事実)がありますが、過去に私が経験してきた現場と比較してもアクシアでは本当に遅刻が少ないのです。

私は自分の会社で遅刻が少ないことを誇らしげに語ったのですが、後輩から「米村さん、それ違いますよ。遅刻しないことなんて当たり前だし話はそこからですよ」と激しく説教されてしまうというカウンターパンチをくらってきました。

いやもうおっしゃる通りです。ぐうの音も出ません。彼も立派な社会人として成長していました。IT業界では「遅刻することは当たり前」の空気が漂っている現場もありますが、他の業界では「遅刻をしないことが当たり前」のところもあるようです。遅刻が当たり前となっているエンジニアの皆さんは大いに反省しましょう。w

遅刻はしない方が良いに決まっていてそれについては議論の余地が全く無いわけでありますが、わたくし個人的に「遅刻」に対しては深く思うところがありまして、今後アクシアに求人応募をご検討いただける方のためにも、遅刻に対する私のスタンスをまとめてみることにしました。

IT業界には遅刻する人達であふれかえっている

まずこの業界の現状についてですが、エンジニアという生き物は遅刻しやすい生き物なのか、多くの現場で遅刻常習犯があふれかえっております。もちろん会社によって、プロジェクトによって、あるいは人によって程度の差はあるわけですが、一般的にも「エンジニアはすぐ遅刻する」というイメージもあるようです。

私が新卒で入ったシステム開発会社では遅刻する人であふれかえっておりました。プロジェクトによってはプロジェクトメンバーの半数程度が毎日遅刻してくるようなカオスに包まれていた現場もありました。お昼くらいにようやく出勤してくるエンジニアは珍しくもなく、中には夕方くらいになってようやく出勤してくるような強者もいました。

あるプロジェクトの反省会の時に新人の私はそういった遅刻の現状を批判し、遅刻が当たり前の現状を改めることで生産性は向上するはずだと主張したこともあったのですが、そういうことを言うと後で先輩に呼ばれて「みんなが集まっているところでああいう発言はするな」と注意されてしまう始末でした。それくらい遅刻が当たり前で遅刻に対する罪の意識が薄いのです。

エンジニアの遅刻が多い要因の一つには、過酷な労働環境も少なからず影響していると思われます。

これはある時期の私の平均的な勤務状況ですが、これが毎日続くので当然睡眠不足にも陥ります。もちろんこれは平均的な勤務状況を表したものに過ぎませんので、これよりももっとひどい勤務状況であったことも多々あります。この図を以前Twitterに投稿した時には「帰宅時間があるだけマシだ」「休憩時間が存在するだけホワイトだ」という社畜感たっぷりのコメントを多数いただいてしまったほどです。

このように過酷な労働環境を強いられている場合には、日々疲弊した毎日を送っておりますので場合によっては勤怠が乱れてしまうようなことがあったとしても致し方ないケースもあることでしょう。

なお、システム開発の世界では客先常駐の形態で仕事をされている方が多いですが、客先常駐の契約形態は派遣契約ではなく、請負契約または準委任契約となっているにも関わらず、他社の人間から遅刻についてとやかく言われることは失笑ものであります。他社の人間に勤怠管理される筋合いはなく、それについてとやかく言ってくる行為は偽装請負という違法行為状態であることを表します。

もちろん他社の人との打ち合わせの約束などに遅れてくるようなことがあればそれは咎められても当然のことではありますが、何時に出社してくるかといった勤怠状況について他社の人間にとやかく言われる筋合いはありません。偽装請負の大きな闇です。

朝どうしても起きられない苦悩がわかりすぎて辛い

遅刻は良くないことです。それはわかっています。遅刻の良し悪しについては議論の余地もありません。ただし人間だから時には寝坊してしまうこともあると思うのです。遅刻したことない人には理解できないかもしれませんが、私には朝起きられない人の気持が痛いほどよくわかります。

私自身は社会人になってからは電車遅延のような理由を除けばほぼ遅刻したことはありませんが、実は学生時代のアルバイトの時は遅刻の常習犯でした。だから遅刻してしまう人の気持ちがわかってしまうのです。

学生時代の私は別に遅刻したくてしていたわけではありません。遅刻しないようにバイトの前日にはきちんと早めに就寝し、朝起きられるように目覚まし時計は3つセットしていました。それでもなぜかどうしても起きられないことがありました。本当に辛かったです。

当時のアルバイト先で私が遅刻して出勤するとまず店長から「今すぐ帰るか無給で働くか選べ」と迫られます。今だとすぐにSNSで拡散されて炎上してしまいそうな香ばしい発言です。しかし「今すぐ帰る」という選択は当時の私にはとてもできませんでした。もし帰っていたら確実にクビにされていたでしょう。

しかも私の場合、特に絶対に遅刻してはいけないような日に限って必ず遅刻してしまうという笑えない状況でした。店長にチェックしてもらう日とか、エリアマネージャーという偉い人がお店に来る日とか、社員の人と飲んだ次の日とか(この場合社員も怒られる)、私がマネージャーになった初日とか。絶対に遅刻してはいけない日はもれなく遅刻しました。朝目覚めた時にその日の勤務開始時刻を回った時計を見た時の人生終わった感は言葉では表現しきれません。

私が上司だったら「お前、絶対わざとやってるだろ」と言いたくなるような状況でしたが、誓って言いますが決してわざとではないです。絶対に遅刻してはいけない日の前日には早く寝るように心がけていましたが、プレッシャーからなのか、ストレスからなのか、もう呪われたように遅刻してはいけない日に限って必ず寝坊していました。

当時は本当に苦しかったですね。もう何を言っても言い訳にしかならなかったのですが、前日早く寝て目覚ましも3つセットしても起きられなかったので、これ以上どうやって対策を取れば良いのかわかりませんでした。こんな状況の私を哀れんで私の出勤日にはモーニングコールをかけてきてくれる先輩がいたほどです。

多分このような寝坊したくないのにどうしても寝坊してしまう者の苦しみは、寝坊や遅刻をしたことのない方には理解し難いかもしれません。そういう意味で私自身が経営者となる前に寝坊してしまう人間の苦悩を知ることができたことは良かったと思っています。

病気だったのか、プレッシャーやストレスだったのかは今でもわかりませんが、どうやったって遅刻してしまうという人というのは存在するのです。

人間だから完璧を要求されると辛くなってしまう

上記で述べた自分の経験があるということもあって、私は従業員の遅刻に関しては寛容な方だと思います。1度や2度寝坊で遅刻したくらいでは何も言いません。人間だから時には寝坊してしまうこともあるよねと言うようにしています。

だからといって当たり前ですが寝坊しても良いと開き直って良いわけではありません。寝坊はしない方が良いに決まってますし、寝坊すると同僚に迷惑をかけることもありますから、人に迷惑かけている自覚は持った方が良いでしょう。遅刻してきているのに開き直られると周りの人間にとって気分良いわけがありません。遅れてすみませんくらいの一言はあっても良いですよね。

それに人間だから時には寝坊してしまうようなことがあるのは仕方がないとしても、いつもいつも遅刻してくるようだとそれはもう遅刻しないようにする努力をしていないのではないかと思われてしまってもしょうがないですよね。いつも遅刻してしまう人は夜はちゃんと寝るようにするとか、必要なことはやった方がいいですよ。

私は遅刻に対してうるさいことは言いませんが、それでも弊社の従業員の勤怠状況はこの業界と比較するとかなり良い方だと思います。ほとんどの日は誰も遅刻してこないですし、たまに遅刻する人がいるくらいです。

私が学生時代のアルバイトでなぜ遅刻を繰り返してしまったのかは今でもはっきりとはわかりませんが、絶対に遅刻してはいけない日に限ってピンポイントで必ず遅刻をしてしまっていたことを考えると、「絶対に遅刻できない」というプレッシャーやストレスが少なからず影響していたのかなとは思っています。

そういうこともあって私自身は従業員に対して遅刻することに対するプレッシャーを与えないようにしています。完璧を求められてしまうと強いプレッシャーを感じてしまうこともありますが、多少の失敗は許されるという心の余裕があった方が余計なプレッシャーを感じることなくパフォーマンスを発揮できるのではないかと思います。

だから安心して遅刻してくださいとは言いませんが、今後アクシアの求人にご応募いただける方は必要以上に遅刻に対してプレッシャーを感じなくても大丈夫です。でも遅刻したとしてもうちの会社の場合は残業できないので遅刻が多すぎると成果を出すのが大変だと思いますけどね。w

 

「遅刻しないことなんて当たり前だし話はそこからだ」と言っていた後輩は偉いと思いますし、全面的に正しいと思います。業界によっては遅刻なんてあり得ないという場合もあるでしょう。遅刻してしまう人は開き直ってはいけませんし、周りに迷惑かけているという自覚は持つべきです。ただし私自身が過去に遅刻で苦しんできた体験があるので、もし当時の私と同じような状況の人がいた時に必要以上にプレッシャーを感じてしまうことのないように、これからもアクシアでは少しだけ遅刻に対して寛容でありたいと思います。