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アイ・グリッド・ソリューションズ様

 アイ・グリッド・ソリューションズ様は、家庭や法人向けの電力供給事業などエネルギーに関する発電・蓄電・売電・エネマネでソリューションを展開している会社です。電力データを使用して新しいビジネスを開発・研究していらっしゃいます。

2020年8月よりアクシアでシステム構築を行った新サービス「スマート通電」を提供開始しました。

今回のインタビューでは、マーケティング部の柳田様にシステムの導入効果と開発プロジェクト進行時のエピソードをお伺いしました。

_____ システム開発にあたっての経緯をお聞かせください。

弊社が提供している家庭向け電力供給サービス「スマ電」の販路拡大を目的として、不動産管理会社様と提携した業務効率化サービス「スマート通電」を企画しました。

スマート通電は、不動産管理会社様が管理物件の退去時~空室期間~入居時に都度発生する電気契約手続き(通電・廃止の申し込み)や電気料金の支払いに関する業務を簡略化し、新入居者も簡単に電気契約の手続きができるサービスです。

通電サービスシステム概要図
新規構築したシステムを用いた空室の通電の流れ。

_____ 以前はどのような課題を抱えていましたか?

スマート通電の前身となる空室通電サービスを提供していましたが、主にエクセルファイルとメールでデータの受付をしていたため、業務がとても煩雑でした。

取引先の不動産管理会社様には、メールでファイルに住所情報や物件情報・申し込み情報を揃えて添付していただかなくてはなりませんでした。

一元管理をしていないため、どこの物件をいつ申し込みしたかがバラバラになってしまい、お互いに契約状況や通電状況がわかりづらいものとなっていました。お客様によっては情報がすべてテンプレートに入っておらず、再度入力をお願いすることも少なくありませんでした。

そのような手間を省き、不動産管理会社様側も弊社側も、申し込み情報の受け渡しや一目で契約状況が確認できるサービスを構築することにより、サービスの付加価値が生まれ契約数の増加を見込めるのではないかと考えました。

_____ アクシアにご発注をご決断いただけた理由をお聞かせ下さい。

取引のあるシステムベンダー様からアクシア様を紹介いただきました。

アクシア様に新電力エネルギーに関わるシステム開発の実績があり、業務に対する理解がすでにあったことから発注を依頼しました。

_____ システム導入後の効果についてお聞かせください。

2021年10月現在、提携の不動産管理会社様は150社となりました。前身の空室通電サービスを行っていたときは30社ほどだったため、システム化によって導入企業が5倍増になりました

このサービスを通じた空室の通電や廃止の手続きはすでに25,000件を超えており、取引数は導入前の約3倍増になりました。

新しい市場を獲得するために販売経路を開拓した結果、これだけの契約を掘り起こすことができました。スマート通電がなければ、この数万件レベルのボリュームの契約処理をこなせなかったと思います。

_____ プロジェクトの進行について、工夫したポイントがあればお聞かせください。

競合サービスが台頭してくる可能性が十分に考えられる状態でしたので、スピード感をもって開発をすすめていきました。

新しい仕組みを検討するにあたって、類似サービスをベンチマークにしながら弊社の既存の仕組み・基幹システムとうまく組み合わせて通電の申し込み・廃止をどうやって構築していくべきかを検証しつつ早期のサービス提供開始を目指しました。

また、業務処理を行うサービスセンターに負担をかけてしまうことが懸念されたため、顧客側はもちろん、サービスセンターのスタッフもいちユーザーとして考えて行う必要があると考えました。

そのため、(柳田様だけではなく)サービスセンター側の業務を理解しているメンバーも毎回同席して打ち合わせを行いました。結果、どのような画面構成だと使い勝手がよいか直接意見を聞くことができ、現場の声に合わせたシステムを構築することができました。

☆スピード感のある開発により、多くの競合会社が参入する前にサービス提供開始を実現できた。

_____ プロジェクトの進行について、苦労したポイントがあればお聞かせください。

新しいサービスを構築してゆくにあたり、不動産管理会社様の管理粒度や(アイ・グリッド・ソリューションズ様での)管理業務の業務フローを並行して検討を進めてゆく必要がありました。

また、電力全体を管理している既存の基幹システム(顧客管理や通電の開始・停止の指令を送るシステム)とアクシア様で作成した新システムがやりとりをして、申し込み情報や契約ステータス情報を連携できる必要があったのですが、基幹システムの仕様上申し込みのデータが返ってくるパターンにかなりバリエーションがあることが判明しました。

当初想定していたよりも複雑だったためパターンの洗い出し~テストまでがとても大変で、かなりの時間を要しました。結果、計画が後ろ倒しになってしまい、当初の計画を変更して第一段のベータ版、第二段と段階を踏んでリリースをしていくこととなりました。

_____ 今後アクシアに改善をしてもらいたい点があればお聞かせ下さい。

全体を通して見るとスピードは速かったですが、期限遅れがあったことが気になりました。1週間で対応できるとお聞きしていたのに間に合わなかったことで、思っていたタイミングで進まずスケジュールが伸びてしまうことがありました。

はじめは思うようにスケジュールが進みませんでしたが、稼働してからは安定しました。大きなトラブルがひとつも起きなかったため、結果良かったと感じています。

_____柳田様は普段システムには関わらない部署に属しており、今回初めてシステム開発の担当をされました。それにも関わらず、アプリケーション本体の企画から要件定義、設計、テスト、運用の構築部分をすべて1人で行われ、初めて担当されたとは思えないご活躍ぶりでした。

「丁寧なコミュニケーションと優しいサポートをしてくださったので、システムが何もわからなくてもすすめることができました。」と、柳田様は笑顔でお話ししてくださいました。苦労をおかけしてしまうことがありましたがそのように言っていただけること、大変光栄に存じます。

アクシアはこれからも丁寧なコミュニケーションを心がけ、アイ・グリッド・ソリューションズ様のお力添えができるように努めてまいります。

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