残業まみれの会社が残業ゼロになって変わったこと


IT業界で残業が多いことはよく知られていることですが、この業界では今でも毎日のように深夜まで残業したり、しょっちゅう休日出勤しながら働くことが当たり前の状態となってしまっています。

アクシアでは2012年10月1日から現在に至るまで、残業ゼロを継続しています。しかしそれより以前はアクシアも他のIT企業と同じように残業まみれのブラック企業でした。

そんな元々はブラック企業だったアクシアが、2017年3月には一般財団法人日本次世代企業普及機構が主催するホワイト企業アワードの労働時間削減部門で大賞受賞をいただくまでになりました。

アクシアが残業ゼロになってから4年以上がたちますが、残業ゼロになって変わったこと、気づいたことを書いてみます。

残業ゼロになって変わったこと

生産性が上がった

これは残業ゼロにしてから徐々に効果が上がったのではなく、すぐに明確に効果が現れました。

残業をバリバリやっていた2012年9月の生産量に対して、残業ゼロにした2012年10月の生産量は27%向上しました。

生産性だけではなく、トータルの生産量までもが大きく伸びたことは私としても予想外の結果でしたが、実際にやってみたらこうなりました。

勉強する従業員が増えた

家に帰ってから勉強してるかどうかなど野暮なことは聞いたりするようなことはしませんが、一緒に働いていれば伸びている人は自然とわかりますよね。

残業バリバリやっていた頃は物理的に勉強する時間の確保が難しかったという理由ももちろんあると思いますが、あの頃に比べると明らかに勉強して成長している人が増えていると思います。

女性従業員の比率が増えた

システム開発の会社っておそらく女性従業員の比率は1~2割りくらいかなと思いますが、現在のアクシアではだいたい50%くらいが女性従業員です。そのうちさらに50%くらいは子育て中の主婦です。

女性を優先して採用するようなことは一切しませんが、残業ゼロにしてから女性からの求人応募の比率が大きく増えました。子育て中の主婦だったりすると残業バリバリの会社では働くのは難しいですからね。

優秀な従業員が増えた

求人への応募数自体が大幅に増えたということもありますが、優秀な方から応募してもらえることが増えました。プログラム経験者からの応募の比率も増えましたし、東大や早稲田の人からもたくさん応募いただいています。

人材採用に詳しい方に聞くと、アクシアのような小さな会社でこれだけの人材を採用できていることはすごいことだそうです。

残業ゼロになって気づいたこと

残業をやらないことは習慣である

人間が一度身につけた習慣をなめてはいけません。一度残業することが習慣として身についてしまうと、社長が残業するなと言ったくらいでは社員は残業をやめてくれません。

残業ゼロを決めてから半年くらいの間は、私がオフィスを見回りしないと仕事をやめない社員がいました。

逆に残業ゼロの習慣が身についた今では、誰に言われなくてもみんな18時になると帰っていきます。

朝起きる時間や夜寝る時間がだいたい決まっているように、仕事を終える時間も習慣だと思います。

例外を認めてはいけない

残業ゼロにした当初は、「納期が近いので例外として残業させてください」というような申し出が結構ありましたが、断固として認めませんでした。

「例外的な残業」が認められてしまうと、いざとなれば残業で対応すればよいという甘えが出てきてしまい、スケジュールに対してシビアに考えなくなってしまいます。

逆に何を言っても絶対に残業を認めてもらえないと最初からわかっていると、それを前提に時間の配分を考えて仕事の進め方を工夫するようになるので、最後にはうまく収まるように仕事を勧めてくれることがほどんどです。

残業があると残業に逃げるので、断固として例外は認めないという姿勢は大切です。

アクシアのようにいきなり残業ゼロは厳しいのであれば、「20時以降の残業は一切認めない」とかでも構いません。ルールを決めたら徹底して守りましょう。

残業できない環境は楽ではない

「残業がない会社は楽でうらやましいです」みたいなことをたまに言われますがとんでもないです。

多くの会社は長時間働くことでやる気のアピールをする人が存在すると思いますが、残業ゼロの会社ではそれができません。時間内で成果を出すしかないのです。残酷なまでに結果が数字となって現れてきます。

残業ゼロの会社方針に共感してアクシアに転職してきたのに、それまでの経験で染み付いた残業前提のダラダラした働き方を変えることができず、残業ゼロの厳しさに耐えられなくて辞めていった人もいました。

残業ゼロの環境は成果に対する厳しさが求められ、決してお気楽な環境ではありません。

残業を求めてくる顧客はブラック企業

「残業やらないでお客さんから怒られることはないの?」とたまに聞かれますが、ほとんどの顧客は怒るどころか共感して褒めてくれます。

ごくまれに定時後や休日の対応を強要してこようとする会社もありますが、そういう会社は社内の従業員に対しても同じようなことをやってるブラック企業なんですよね。

普通は社外の人に対して残業しろとかは遠慮して言えないと思いますが、それを平気で言ってしまうようであれば社内ではもっとひどいことは容易に想像がつきますよね。

残業を求めてくる顧客はブラック企業です。

残業を求めてくる顧客はブラック企業です。

大事なことなので二回言いました。w

まとめ

これを読んでいただいた方の中には、残業ゼロなんて非現実的な理想論であり、自分達の会社では残業ゼロを実現することは不可能と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、アクシアも2012年9月までは毎日終電、毎週休日出勤が当たり前のブラック企業だったという事実があります。そんなブラック企業がホワイト企業アワードを受賞できるまでに変わることができたという事実があります。

残業ゼロになってからは従業員から「働きやすい会社だ」と言ってもらえ、生産性は上がり、売上も利益も伸びています。採用困難な昨今の状況でも優秀な人材を採用することができています。

残業ゼロは決して絵空事ではありませんので、少しでもこの記事を読んでいただいた方の参考になれば幸いです。